貝殻島灯台とコンブ漁の船=2019年6月2日午前、北海道根室市の納沙布岬沖、白井伸洋撮影

貝殻島灯台とコンブ漁の船=2019年6月2日午前、北海道根室市の納沙布岬沖、白井伸洋撮影© 朝日新聞社

 根室海上保安部は17日夜、北方領土・歯舞群島の貝殻島灯台が消灯していることを、航行中の巡視船が確認したと発表した。

 貝殻島灯台の周辺海域では、日ロの民間協定に基づく日本漁船によるコンブ漁が、15日に始まったばかり。同保安部は、灯台の設備が故障したのか、ロシア側が何らかの意図で消灯したのかは不明としている。

 貝殻島灯台は2014年11月以降、消灯が続き、昨年8月下旬に約9年ぶりに点灯した。同保安部が点灯を確認したのは今月13日が最後。その後は霧が濃く、点灯の有無を確認できない状態が続いていたという。

 貝殻島灯台の周辺は潮流が速く、暗礁があるため、日本が1937年、航行の安全のために設置した。

 灯台をめぐっては昨年、ロシア国旗や十字架が掲げられ、外壁が白く塗られるなど、実効支配を誇示するようなロシア側の動きが相次いで確認されていた。