4月に投開票された衆院東京15区補欠選挙で他候補の選挙活動を妨害したとして、警視庁捜査2課は13日、政治団体「つばさの党」の事務所(東京都千代田区)など3カ所を公職選挙法違反(選挙の自由妨害)容疑で家宅捜索した。関係者によると、警視庁は立憲民主党や国民民主党など複数の陣営の被害届を受理。つばさの党代表らの立件を視野に捜査を進める。

「つばさの党」の事務所から押収品を運び出す警視庁の捜査員=2024年5月13日午後1時35分、東京都千代田区隼町、三井新撮影

 選挙活動のあり方を巡って議論を呼んだ行為は、選挙妨害容疑の刑事事件に発展した。

 同法違反の疑いがあるのはつばさの党の黒川敦彦代表(45)=埼玉県朝霞市=と、補選に立候補し、落選した根本良輔幹事長(29)=東京都練馬区=、男性運動員の3人。警視庁は事務所のほか、黒川、根本両氏の自宅も捜索した。

 捜査関係者によると、3人は選挙期間中、他候補の街頭演説中に拡声機を使って話したり、走行中の他候補の選挙カーを追いかけたりし、選挙の自由を妨げた疑いがある。