〝隠蔽に加担〟告発の小島弁護士、学歴詐称疑惑の小池都知事を「刑事告発する」 カギ握る元ブレーン・A氏とすでに情報交換
小池百合子都知事の「学歴詐称疑惑」をめぐり、「隠蔽工作に加担した」と告発した元都民ファーストの会事務総長で弁護士の小島敏郎氏が17日、日本外国特派員協会で記者会見した。小島氏は、7月の都知事選に小池氏が「カイロ大学卒業」の経歴で出馬した場合、公職選挙法違反で刑事告発すると明言し、小池氏との民事での「法廷闘争」への覚悟も打ち出した。
小池百合子都知事© zakzak 提供
外国特派員協会で会見
小島氏は会見冒頭、「正式な手続きを経てカイロ大学を卒業しているのであれば、なぜ隠蔽工作をしなければならなかったのか。なぜ声明文の内容をどうするのか相談してきたのか。卒業していないから。そう考えるのが相当ではないか」と語気を強めた。
小島氏によると、前回の都知事選前の2020年6月、小池氏から「学歴詐称疑惑」報道への対応を相談され、「カイロ大学に証明してもらえばいい」と提案したという。カイロ大学は学長名で卒業を証明する声明文を駐日エジプト大使館のフェイスブックに掲載したが、その原案を書いたのは、小池氏のブレーンの元ジャーナリスト(A氏)だったとしている。
元ブレーン・A氏カギ
報道陣から「A氏について明かした上で話をする機会がくるか」と問われた小島氏は「結論はイエスだ」と語り、すでに情報交換を始めていると説明した。当時、小池氏と自身がやり取りしたメールとされる文面も公開したほか、エジプトで小池氏と同居していた女性の証言も証拠として保全しているとした。
「都知事選出馬なら要件整う」
小池知事は卒業証書や卒業証明書を公開しているが、小島氏は「卒業の実態を示す証拠はない」と主張する。経歴詐称は公職選挙法違反に当たるとした上で、「次の選挙に出ると(表明し)『カイロ大学卒業』とすれば、刑事告発の要件が整う。小池さん側から民事訴訟を起こされるケースも考えられるが、法廷で戦う段階になればすべてを明らかにする」と述べた。
さらに小池氏とA氏ら周辺の4人が「真実を知っている」とし、「私とA氏はコンタクトを取っている。裁判官、検察庁にすべてを出す」と強調した。
一方、中東関連の通信社の記者は、月刊「文藝春秋」5月号に掲載された小島氏の告発手記について「小池氏が証明書を偽造している証明になるものは書かれていない」と発言する場面もあった。
小池氏は12日の記者会見で、「カイロ大学当局が意志を持って(卒業証書や卒業証明書を)出したと認識している」と疑惑を否定している。