JR東海がリニア中央新幹線品川-名古屋間の開業時期について静岡工区の着工遅れで令和9年開業を断念すると表明したことを受けて、長野県の阿部守一知事は1日、「これまで以上にしっかり説明責任を果たしていくことが重要だ」と述べ、今後のスケジュールを具体的に説明するよう求めていく考えを示した。

この日開いた記者会見で阿部知事は「工事にはさまざまな形で協力いただいている方たちがいる。やむなく立ち退かざるを得ない方、ダンプの通行をがまんしていただいている方。工事が進まないから延びましたではなく、どういう状況か、どれくらい延びるか、その間、地元にどんな対応をするのか、まずは説明を」と指摘。長野県内の工区でも予定通りの工事が難しくなりつつあるという説明が地元へなされているとし「なおさらしっかり説明をしてもらいたい」と述べた。

静岡県の反対で静岡工区の着工見通しが立っていない状況については「静岡県だけの問題ではないと思っている。問題を共有していただければ一緒になって解決策を検討していくのはやぶさかではない」とした。