全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


(@今回の本文には、書籍のPR的内容が含まれます。
しかし、著者や出版社からの依頼で紹介しているわけでは
ありません。)


まず、お知らせから。

光栄なことに、

保守の二神、西村幸祐先生、高山正之先生、

政治学者エルドリッヂ先生

と共演させていただきました。

是非ごらんください。

https://www.youtube.com/watch?v=cWKX9Wq1640



では、本題。

私2冊目の本は、


◆『中国ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日』

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出版されたのは2007年、16年前のことです。

この「中国ロシア同盟」という言葉。

今なら、「とてもしっくりくる」でしょう。

実際、中国とロシアは、いつも一緒に動いています。


中ロは、一体化して金正恩政権を守っている。

中ロは、ハマスのイスラエルに対する大規模テロを非難し
ない。

中国は、ロシアのウクライナ侵略を非難しない。

今なら誰でも、「中国ロシア同盟は、アメリカと戦ってい
ること」を認識しています。


ところが、この本が出されたのは16年前。

その当時、「中国ロシア同盟」という言葉を使っていた人
は、ほとんど、あるいは全然いませんでした。

28年間モスクワに住んでいた私から見ると、中国ロシア同
盟は、2005年に成立したのです。

その前に、アメリカとロシアは、


・ユコス問題(2003年)
・グルジア(現ジョージア)・バラ革命(2003年)
・ウクライナ・オレンジ革命
・キルギス・チューリップ革命


などで対立していました。

プーチンは、ロシアの勢力圏である旧ソ連諸国で、立て続
けに革命が起こっていることを心配していました。

そして、彼は、カラー革命の背後にアメリカがいることを
確信していた。


「このままでは、ロシアでも革命が起きる!」


それで、「中国と組んで、アメリカ一極世界をぶち壊そう
!」と決意したのです。

それが、2005年でした。


さて、中国とロシアの事実上の同盟関係は、すでに18年間
続いています。

しかし、両国関係は、この期間に変化しました。

2005年、同盟を持ちかけたのはプーチンでした。

当時は、「プーチンが主導し、中国が従う」という感じだ
った。

というのも中国は、2012年に習近平がトップになるまで、
アメリカとも良好な関係だったからです。


ところが、今ロシアは、中国の「属国」になってしまいま
した。

なぜ?

プーチンが、ウクライナ侵略をはじめたからです。

なぜそれでロシアは中国の属国になったのでしょうか?

ウクライナ侵略をはじめたプーチンには、いろいろな誤算
がありました。

たとえば、

欧州が、ロシア産石油、天然ガス、石炭の輸入を劇的に減
らしたこと。

もう一つは、欧米が制裁として、ロシアの主要銀行をSWI
FTから排除したこと。


困ったロシアは、中国に助けを求めました。

一つは、「欧州に売れない資源を買ってくれ!」。

もう一つは、「SWIFTを使えないから輸出ができない。中
国版SWIFTと呼ばれるCIPSを使わせてくれ!」。


結果、どうなったのか?


ロシアは、中国に石油、天然ガス、石炭などを大量に、

しかし【激安】で、

【人民元】で

輸出することになった。

要するに、ロシアは、【人民元圏】に取り込まれてしまっ
たのです。

プーチンは、習近平に頭が上がらなくなりました。

たとえば、今年5月、「中国中央アジアサミット」が開催
されました。

ここで習近平は「中国中央アジア運命共同体をつくる!」
と宣言した。

中央アジアは、「旧ソ連国」。

プーチンが、「ロシアの勢力圏だ!」と常々主張してきた
地域です。

ところが習近平は、「中国は中央アジアと運命共同体をつ
くる」と言う。

これ、別の言葉で、「中央アジア、もらいますよ」という
ことでしょう。

ですが、属国の悲哀。

プーチンは、習近平に抵抗することができないのです。

ところで、超名著


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の中で、原田大輔先生が、興味深いエピソードを取り上げ
ておられます。

2023年3月、習近平がロシアを訪問しました。

原田先生によると、ロシア政府は、習近平から

「3つのお土産」

を期待していたそうです。


1、ウクライナ東部4州のロシアへの帰属承認

つまり、習近平は、

ロシアが2022年9月にウクライナから奪った4州(ルガンス
ク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソン)を「ロシア領で
ある」と認めてくれる?


2、武器または半導体等、欧米制裁で不足している物資の
供給


3、欧州代替を成立させる「シベリアの力2」による長期天
然ガス供給契約での合意


しかし、プーチンに対して強い立場にいる習近平は、ロシ
ア側の願いをことごとく無視したのです。

この事実について原田先生は、どう見ておられるのでしょ
うか?



〈中国にしてみれば、ウクライナ侵攻については国連決議
でも世界の大多数の国が反対を表明しており、そうした中
でロシアの肩を持つことは世界から反感を買い、欧米諸国
も中国に対する敵対を強めることは明らかであった。〉
(150p)
ーー


中国は、「4州はロシア領だ!」と認めたり、

武器や半導体をロシアに供与することはできない。

なぜなら、ロシアの味方をすれば、国際社会や欧米諸国が
反中になるからだと。



〈また天然ガスについても需給は満たされており、

わざわざ今5年後の天然ガス調達に動き、

ロシアへの依存度を高める必要はない。

待っていれば、いずれロシアは追い詰められ、

さらにガス価格を値下げしなければならないことも明らか
であり、

今は買うべきではないという判断が働いたのだろう。〉

(150~151p)
ーー


待っていれば、ロシアはさらに苦しくなり、ロシア産ガス
はもっと安くなるだろうと。


皆さん、「プーチンは孤立していませんよ。なぜなら中国
がいるからです」という主張を聞いたことがあるでしょう。

本当にそうなのでしょうか?


米中ロ関係は、実際どうなっているのでしょうか?

まず、中国ロシアの事実上の反米同盟が存在している。

これは間違いありません。

しかし、2005年に「中ロ同盟」が成立した後、中国は常に
「自国の利益のみ」追求してきた。

結果、ロシアは、中国の属国に落ちた。

習近平が訪ロした際、プーチンは、


「どうか、三つのお願い、どれか一つでもお聞きいただけ
ないでしょうか?」


と懇願した。

習近平は、「あなたの願いを聞けば、わが国の評判が下が
るではないか?

そんなことはできない」と軽くあしらった。


だから、米中ロの関係は、


1、反米の中国ロシア同盟が存在している

2、中ロ関係は、「ロシアは中国の属国」


ということなのです。



▼日本も要注意



ところで、二国間関係において、中国が常に


「WIN(中国)ーLOSE(他国)」


を目指す国であること、日本も決して忘れてはならないで
しょう。

たとえば1970年代初め、

アメリカと中国は、事実上の「反ソ連同盟」になりました。

その後、アメリカは、中国に資金と技術を惜しみなく提供
し、まさに

「中国を育てた」のです。

同じことを日本もしました。

中国は、日米の資金と技術をどんどん受け入れ、巨大化し
ていきました。

そこそこ強くなった1990年代、江沢民は、国内における
反日教育と、世界における反日プロパガンダを開始。

日米を分断させることに成功します。


中国は2010年、GDPで日本を超えました。

そして2015年ぐらいになると、アメリカも、「しまった!
俺たちは騙されていた!」と気がつきはじめます。

2018年米中覇権戦争がはじまりました。


中国のような国のことを、本当の「自国ファースト」とよ
ぶのでしょう。

しかし、だからといって私たちが、


「ジャパンファースト!」

「WIN(日本)ーLOSE(すべての他国)を目指せ!」


となるべきではないでしょう。

日本は、いつでも「WINーWIN」を目指すべきです。

その一方で、中国政府の本質が常に


「WIN(中国)ー LOSE(日本)」


であることを理解し、決して忘れないことも重要です。

プーチンも、「気づいた時には遅かった!」と地団駄をふ
んでいるかもしれません。

想像ですが。


妄想と空想の陰謀論から解放され、

事実に基づくウクライナ戦争を知りたい方。

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◆清田先生からのメール


北野幸伯様

いつもメルマガや書籍から学ばせていただきありがとうご
ざいます。

今回もメルマガの感想を取り上げていただき感謝していま
す。

※一箇所、真実と事実を間違えて書いていたようです…。
よく読み返さずスミマセンでした。

影武者については我が国にも「伝統」があり、徳川家康に
も影武者がいて、本物は早いうちに亡くなっていた…とい
う本・漫画も目にしたことがあります。

「事実」はどこにあるのか?

巷で語られるストーリーは誰の「真実」なのか?

を、見極めようとする感覚は養い続けなければいけないな
ぁと改めて教えていただきました。


追伸

我が家の飼い猫(オス)も13歳です。

家で寝ている時間が増えていますが、暖かな日中は庭での
散歩も欠かしません。

日々忙しく過ごす我が身にとって、飼い猫の姿は休息・リ
フレッシュの良いお手本になっています。

北野様の愛猫さんも健康で長生きしてくれますように(*^^*)


★北野から

ありがとうございます!

清田先生のネコちゃんも健康で長生きしますように!


★北野への感想、応援メールは

tjkitanojp〇yahoo.co.jp まで。

〇 を  @

にしてお送りください。


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★編集後記


しみじみ思うのは、


「日本の10月は、本当に過ごしやすいな」


ということです。

暑すぎず、寒すぎず。

冷房も暖房も必要ない。

カラッと晴れていることが多い。

今年の10月は、外を歩きながら、


「天国の天気は、こんな感じなのかな」


と思うことがよくあります。


RPEジャーナル
北野幸伯


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1、メール多数で、ほとんどお返事できませんが、すいません。
しかし感謝して読ませていただいております。

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4
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