2021年5月8日(土)16:22
母が亡くなりました。
この日はいつも通り14時に面会へ。
看護師さんからは、「昨日と同じ感じで特に変わりはないですね~」と報告を受けて入室。
母に挨拶→測定器の数値撮影→母の姿を撮影
これが毎日、入室してから私がしていた流れ。
心拍や血圧には変動があるものの、SpO2はいつも100%だった母。
私が撮影した時もちゃんと100%でした。
※酸素マスクありきですが
なのに、
5分もしないうちに看護師さんが飛んで来て、母のお布団をめくって指先をチェックし始めました。
「あぁ~出たぁ~(チアノーゼ)。さっきまでなんでもなかったのに」
※チアノーゼ=低酸素が原因で皮膚が青紫色になる現象
そりゃそうだ。
だって、私もSpO2が100%だったのを確認しているもの。看護師さんは間違っていない。
なのに、あっ!という間に手足の指先が紫色になり、全身の色も変わり始めている母。
看護師さんがなんとか酸素を測ろうと、耳元だったり違う部位に測定器をつけてみるものの・・・
「ムリですね。もう、心臓の動き(数値)で判断するしか」
居合わせた介護士さんも、
「娘さんが来るのを待ってたんですね。いつも決まった時間に来るからわかってたのかな」と。
うぅ。
ハハヨちゃん、なんて健気な
そんな話をしているそばから、どんどん心臓の動きも落ち始める母。
そしてとうとう、
「0(ゼロ)」
ハハヨちゃ~ん
看護師さんが、
「まだ口元が少し動いてるから、最後までそばにいてあげてください」
と。
こんな時まで面会時間を守って15分で逝くなんて・・・
お行儀が良過ぎでしょ。
と、思った矢先、
ピッ!
ピコッ!
看「あ、あれ?戻って来た」
猫「えっ!生き返ったの?」
ハハヨちゃん、まさかの復活(笑)
とは言え、酸素も測れないままだし、他の数値も微弱。
看「あと数分しかもたないと思うので、最後までそばにいてあげてください」
猫「いいんですか?ありがとうございます」
ならば最後は大盤振る舞いで、松山千春のベストコレクションを聞かせてあげよう。
私もスマホの操作をしなくていいから楽だしね。
そして、1曲目が終わり、2曲目が終わり・・・
あ、あれ???
確か7~8曲あるアルバムだったんだけど聞き終わっちゃったな
なんなら途中で酸素が測れるようになったり、心拍の数値もそこそこに戻ったり。
まぁ、下顎で呼吸をしている時もあったから最後が近いのは間違いないんだろうけど。
とりあえず、お次は北の国からのサントラ盤で終末期のムード作りをしてみるも、
居心地がよくなってしまったのか一向に旅立とうとしない母
この日の看護師さんは、母が1番大好きだったSさん。
さすがにSさんもしびれを切らし、
「ハハヨさ~ん、どうしちゃったかな~?私、あと1時間で帰っちゃうんだけど」
と、まさかの催促(笑)
というのも、本当はこんなに長い間家族が付き添っていてはいけないのです。
例え臨終間近とは言え、コロナ禍にはかわりがないわけで、
本来なら、家族控室で待機して、
1時間に1回ちょこっと面会するとか、本当の臨終間際に急いで病室へ来るとかそんな感じ?
ましてや泊まりともなれば、控室が他の病棟にあるので内々のお目こぼしも通用せず。
なにより、娘も同然のSさんがいる時に旅立った方がいいじゃないですか。
土曜日の出勤人数が少ない中でのSさん勤務という偶然。
いや、もしかしたら、母はちゃんと旅立つ条件を選んでの計画的犯行か???
思わず私も、
「ねぇ、ハハヨちゃん。Sさん、もうすぐ帰っちゃうよ?
それにそろそろ暗くなるからいろいろと・・・ホラ。ね♪明るいうちに・・・そろそろどぉ???」
と、催促に追い打ちをかける鬼畜な娘。
「今でしょ!!!」 と願うSさんと私。
「いや!違う」と粘る母。
そんなことをしているうちに、とうとう夜勤チームが登場。
幸い夜勤担当は、これまた話のわかる看護師Iさん。
(いつぞや、ビッチリ張り付いて看取ると家族が疲れてしまうと言ってくれた看護師さん)
すると母、
旅立ちモードに!
なるほど、SさんだけじゃなくてIさんにも見送ってほしかったとか???
それに、日勤と夜勤の入れ替え時間ならスタッフさんもダブル人数だしね。
すごい!スゴ過ぎるよ~!
よく、「老衰は眠るように逝く」というけれど、
私が感じたのは、「すでに眠ったまま、数値だけが急激に低下して命が消える」
そんな印象でした。
32日間も頑張ってくれたハハヨちゃん、
たくさんの時間を一緒に過ごしてくれて本当にありがとう