遺影父に『床屋に連れて行ってくれ』と頼まれる。 30分ほど車の中で待ち、今度は写真屋さんに行くと言う。 『遺影を撮るんだ』 と、すぐにわかった。 自分の足で遺影を撮りに来る気分と言うのはどんなものなんだろう。 涙を我慢しようと思っても、我慢できなかった。 いくらカメラマンさんに 『軽く笑ってください』 と言われても、固い表情しかできない父。 登山の写真が腐るほどあるんだから、そっちの写真の方が自然な笑顔でいいのに・・・ と思ったけど、本人の気の済むようにしよう。。。