緊急時の石油、韓国で備蓄 経産省が計画
http://www.asahi.com/business/update/1202/TKY201112020700.html
 東日本大震災の直後に深刻な石油不足に陥ったことを受け、緊急時用の石油を韓国に備蓄する計画を経済産業省が立てていることが2日分かった。エネルギーの確保は安全保障につながる問題だけに、外国で備蓄するのは異例の試みだ。

 11月に経産省資源エネルギー庁が韓国知識経済省に非公式に申し入れ、了承を得た。具体的な方法は、早ければ年内に話し合いを始める。震災では、東北地方で道路網が寸断され、石油製品の供給が途絶えた。この反省から経産省が備蓄のあり方を見直していた。

 韓国で備蓄するのは、貯蔵施設が少ない日本海側で災害が起きた際に備えるため。施設の多い太平洋側から山を越えて運ぶより、韓国から船を使った方がスムーズに対応できると判断した。韓国南東部の釜山などが候補地となっている。

 災害時には原油ではなく石油製品が必要になるが、現在、国内の備蓄172日分の大部分が原油で、ガソリンや灯油といった石油製品は44日分しかない。このため韓国での備蓄は石油製品を想定している。(古谷祐伸)

 最近ではあんまり韓国絡みの話に目くじら立てなくなってきたあたいではありますが、これは完全にダメでしょ。
 相手が韓国に限らず、国外に緊急時用の備蓄をするってのがもうダメ。関係が極端に悪化したらどうするつもりなんですかね?
 それに、陸路は時間がかかるから船舶輸送ってのは間違いじゃないんですけど、それならば日本海側に貯蔵設備を分散配置しておけばいいってだけで、外国に作る必然性は無いのですが。むしろ非常時の際に迅速に備蓄の取り崩しを決め、運ぶタンカーをいかに調達するかにかかってくるんじゃないかと。

 それに根本的な問題として、震災後しばらく、全体として足りてなかったんですかね?
 確かにガソリンなどの不足が起こり、うちの近所でも大行列なんてこともありましたけど、この辺とか読むと、量そのものの不足よりも、むしろ国内ロジスティックスの問題の方が大きかったんじゃないかと思うんですよね。

■東日本大震災への石油業界の対応状況:石油連盟
http://www.paj.gr.jp/from_chairman/data/20110418_a.pdf


 確かに備蓄の切り崩しやガソリンの緊急輸入などは行ってはいますが……外国にわざわざ備蓄施設作っておくほどのもんかなーとも思うわけで。
 備蓄設備の必要性は理解できるのですけど、それよりも緊急時の輸送手段や人員確保の道筋付ける方が有効なんじゃないでしょうかね。
 いくら備蓄があったところで、それを必要な時に必要な場所へと送り込めなければ、宝の持ち腐れですから。

 それと…ここに来られてる方は先刻ご承知でしょうが。
 韓国の反日気質は置いておくとしても、南北朝鮮の戦争が正式には終わってないってのを忘れるべきではないんじゃないでしょうか。
 今のところ双方ともに激突を望んでいないにしても、昨年の天安撃沈事件のような事態がエスカレートしてしまう可能性だってあります。また、そうなった場合、北の後ろ盾たる中国がどう動くかも不透明ですし、現在の戦力差で釜山までは攻め寄せてこないだろうと楽観するのは愚かという物。直接侵攻がなかったとしても、第五列による破壊工作の可能性だってあります。
 そうした点からも、やはり韓国に燃料備蓄を置くのは不適切かと思います。


 そもそも論として、相手が友好的だろうと敵対的だろうと、非常時の生命線たる備蓄燃料を隣国へと預けるって事自体が愚か。国民の感情はともかく政府間の友好や敵対なんて、その時の状況によってコロコロと変わるわけですし。
 生命維持装置のスイッチを他人に渡す馬鹿はいませんよ。その辺よく考えて欲しいものですね。


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