KDB rejects Japanese approach to shipbuildingより

韓国産業銀行、日本造船界の取り組みへの追随を否定


Mike Grinter 香港発2009年2月20日金曜日

韓国の研究機関は、低調な新造船向け船殻ブロック工場に、生産調整を行うよう勧告した。

韓国産業銀行傘下のKDB研究所は、世界的な景気減速に対する、国の造船戦略についての報告書を提出した。

その主な勧告は苦戦している中小の造船所を閉鎖するか、より規模が大きく基盤が確立された造船業者と合併することを奨励している。

第三の選択肢として、彼らが設備を減らし、他の造船所に外殻ブロックと他の部品を供給することが挙げられる。

KDB報告書は、以前1970年代と1980年代に日本において行われた、合理化への取り組みへの追随をきっぱりと否定する。

その時代、経営規模や状態の如何に関わらず、日本の造船企業は規模の縮小を余儀なくされた。両時代の規模縮小によって日本は競争力を失い、世界最大の造船国としての地位を永遠に失ったと、KDB報告書は結論付ける。

さらにKDB報告書は、高付加価値製品販売に的を絞ったより高度な製品差別化を、ヒュンダイ重工、サムスン重工、大宇造船とマリンエンジニアリング社とSTX社等の主要企業に対し要求した。

中規模造船所は、大規模造船業者に比べ建造コスト効率の悪い船しか造れないとされている。

レポートは韓国の造船所への判断材料となるかもしれない。しかし真の合理化措置は、信用評価を行っている金融機関によって既に始められており、1つの造船所の解散と、さらに2つの造船所が銀行管理下に置かれるといった形で発現している。
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コストダウンによるシェアの維持こそ生きのこる方策!とか言ってるうちに、現実はどんどん進行しちゃうっていう典型ですね。
5年以上造船業界は好況が続いてたそうで、それだけ船造ってれば例え不況が無かったにしても、いずれ船が余り始めるのは予想できそうなもんですけどね(一般的に、造船業界は好況が2年続くと、7~8年不況が続くそうです)。
日本の造船業は、確かに完成船でのトップシェアは失ってますが、その分キーパーツの輸出などで稼いでます。この辺は電器製品なんかにも言える事で、日本の産業の(表面的なGDPには表れない)大きな強みと言えるでしょう。
また、日本で建造・あるいは整備された船は『ジャパンプレミアム』と呼ばれる船舶保険における優遇が受けられるらしいのです。これもまた、日本の造船業にとっては強みでしょう。
果たして、韓国は保険優遇を受けられるような高品質・高付加価値船舶を建造できるのかどうか。…不況に突入してから言い始めてちゃ、手遅れだと思うんですけどね~…

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