ベルリン・天使の詩

午前十時の映画祭

 

午前十時の映画祭で鑑賞

TOHOシネマズ ファボーレ富山

 

この世界は、天使の眼ではモノクロに見え、人の眼ではカラーで見える
人は様々に思い悩み暮らしているが、楽しみや温かさもある。
そのことに憧れた天使は、天上界から地上界に降りて来て人間として生きる決心をする。

大人の恋愛のファンタジー

☆☆☆/5

 

1987年製作/128分/G/西ドイツ・アメリカ合作
原題:Der Himmel uber Berlin
配給:東北新社
劇場公開日:2021年11月5日

その他の公開日:1988年4月23日(日本初公開)

  • 天使ダニエルブルーノ・ガンツ

  • マリオンソルベーグ・ドマルタン

解説

『パリ、テキサス』から3年、ヴェンダース監督が選んだ次なる舞台は、壁が崩壊する前のベルリン。天使の世界をモノクロ、人間の世界をカラーで表現したこの壮大な映像詩は、初公開時には30週を超えるロングランヒットを記録し、80年代ミニシアター・ブームの火付け役となった。ヴェンダースはカンヌ映画祭・監督賞を受賞。

物語

ベルリンの街は天使たちに見守られている。彼らは人々の心の声を聞き、それぞれの苦悩に寄り添っていた。だが天使の一人ダミエル(ブルーノ・ガンツ)は、永遠の霊でいることに嫌気が差し、人間になりたいと悩んでいた。ある日、サーカスに迷い込んだダミエルは、空中ブランコを練習中のマリオン(ソルヴェーグ・ドマルタン)に恋をしてしまう。天使としての“死”を意味する事と知りながら、ついにダミエルは天界から降りることを決意する。

こぼれ話

『パリ、テキサス』の後、ヴェンダース監督は次回作に『夢の涯てまでも』を準備していたが、撮影が延期されることに。代わりの作品を作らざるを得なくなり、母国語のドイツ語でベルリンを舞台に撮影することで企画されたのがこの作品だった。世界中で大ヒットした本作は、6年後に続編『時の翼にのって/ファラウェイ・ソー・クロース!』(93)が作られた。1998年にはハリウッドで『シティ・オブ・エンジェル』としてリメイクされている。