字数制限でその続きを続けます。
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さて、かくしたアルゼンチンの驚くべき“天国と地獄”共存の種明かしは。。。「人口4000万人のアルゼンチンは6億人分の穀類を生産している」ということです。すなわち、ペロニズムであれ、ポピュリズムであれ、どんなに政治が腐敗しても、どんなに経済が疲弊しても、人々は食べていけるということ!。。。第二次世界大戦後の世界的な穀類不足で大儲けしたペロン、近年の資源高騰で大儲けしたキルチネル、彼らはその国富をバラマキにバラマキまくり、そして人々はその“歪んだ果実の味”を貪ったということになりましょう。
ブエノス アイレスの町を歩いて感じた「6回のデフォルトもなんのその、人々の表情が、なんとのどかで、楽しげであることか」のからくりはかくあったということです。
米国の経済学者ポール・サミュエルソンが1990年代に好んで語ったというジョークに「世界の国々は4つのタイプに分類できる・「豊かな国」「貧しい国」そして「日本」「アルゼンチン」である。。。」(日経新聞電子版2014/1/25)。第二次大戦で荒廃した日本、なぜ資源も無いのに驚異的な経済的成功を収めたのか? 資源に恵まれたアルゼンチン、なぜかくも落ちぶれてしまったのか。。。?
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さて、桃源郷のアルゼンチンでのお薦めの料理は? 今回旅した4つの町で出会ったとびっきりの一品をご紹介しましょう。
まずは、BAHIA BLANCA。広大なパンパスでの豊かなみのりを集散する港町。さすが一級品が集まる。。。ここで食べたビフェ・デ・チョリソ(bife de chorizo)、すなわちニューヨークカットは抜群でした。アルゼンチンビーフが凄いのは赤身でも神戸牛のごとく柔らかくジューシーで味が濃厚なのです!脂身が付いたロモ(lomo)もとろけるような食感で、さすが、パラグアイなどとは月とスッポン(パラグアイではハンマーで叩かないと硬くて食べられません!)。また、リニョン(riñon)/腎臓、チュンチュリン(chinchulin)/小腸、モルシジャ(morcilla)/血のソーセージ などのアサード/焼き肉も抜群に旨い!
アルゼンチンビーフは、ここバヒア ブランカに限らず、ブエノスアイス以南であれば何処で食べても美味しいです。
RIO GALLEGOS。やはりトゥルーチャ(trucha)/鱒に尽きます。今回は川釣りを予定していましたが、寒い強風が終日吹き荒れてギブアップ。
2003年、ここから200kmほど南を流れるリオ・グランデにシニア・ボランティア仲間と釣りに行き、3kgものを釣りあげ、“さしみ”で堪能しました。地元では生は食べるチャンスはありません。よって包丁持参でさばきます。醤油とワサビも忘れずに。。。キッチン付きのホテルを確保し、釣りのガイドを雇いましょう。
生きた巨大なセントージャ蟹の釜茹でを食べずしてウシュアイアを語るなかれ!
生きている蟹の一匹丸茹でが”至福の贅沢”
地元の人が食べに行く小さなレストラン、La Cantina Fuego de Freddyをお薦めします。午後6時開店、すぐ満員になります。
EL CALAFATE。パタゴニヤ・コルデロ(cordero/子羊)のチュレテージャ(chuletilla)/骨付きあばら肉が一番です。お薦めは地元の人が食べに行くLA TABLITA、予約が必要です。オーダーは羊のコスティジャ(costilla)とアルゼンチンでの呼称をお使いください。あの、パタゴニア出身のペロニスタ派大統領キルチネルは大統領就任の晩餐会でこの料理を振舞いました。くせのない子羊の脂身はとろりと口に溶け極上の味わいです。スペインでは最高の牛肉より子羊のチュレテージャの方が高く売られています。
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南米大陸を走るパンアメリカン・ハイウエイを、2012から3年かけてペルー、チリ、アルゼンチンと、約7500kmを全行程バスで踏破したことになります。
次回のパンアメリカン・ハイウエイの旅は、アメリカ大陸をロッキー山脈沿いに縦断しながらアメリカインディアンの居留地を訪ねる“きまま旅“。レンタカーに鍋釜を積み込み自炊しながらのんびりと息抜きの旅となります。
スキップしたエクアドル-(よりみち/ガラパゴス)-コロンビア、パナマ-(よりみち/中米に広く分布するマヤ遺跡群)-メキシコは、南米疲れがとれたあとで。。。と目論んでいます。
(旅のメモ)
@バスについて
ANDESMARのWeb,TICKET ONLINE/( http://www.andesmar.com/)ですべての路線、すべてのバス会社のスケジュール、予約(席の指定/クレジットによる支払い)が可能です。ただし、クレジットは公定レート決済となります。
私は友人の紹介でATBトラベル (ATB ARGENTINA TRAVEL BUREAU , e-mail:info@atbtravel.com.ar ,アドレス:Paraguay 776 PISO 9 ”D” / Cel : 011-15-4499-3723 ) の山木リカルドさんにすべてのアルゼンチン国内旅程のアレンジをお願し、アルゼンチン・ペソでの現地払いをしました。バスの手配は20%の手数料で受けてくれます。
@両替:ブエノス アイレスの街角で声をかける両替屋は偽札、胡麻化しが横行しているので、高額の両替は信用できる人にきちん?とした両替商を紹介して貰うことが肝心で、もっとも好まれ、優遇うレートで交換できる100US$紙幣で持参することがポイントです。
@ブエノス アイレスの治安:このところの失業率(2013/25%)拡大傾向はそれに比例する犯罪率上昇を伴い、旅人にとり要注意の赤信号であることを肝に銘じておく必要があります。ケチャップ擦り、インスタント人質、さみしい路地裏でのピストル強
盗、タクシードライバー強盗に要注意。