あの青森に移住したら、脇の下から鉛筆の匂いがするような気がして、大騒ぎしていました。

頼む、嗅いでみてくんろ!えーんと家族のみなさんに嗅いでもらったら
くっせー!ざけんな!とむちゃくちゃキレられた。


で、いろいろ考えたけど、美味しいものを食べ過ぎて太ったうえに、寒さで代謝が落ちてよからぬものがよからぬ場所から出ているのだろう。という結論に至った。


もー、もう申し訳ないけどそういうことなのでひどい体臭で迷惑かけます、ごめんなさい。と誤ったら、いいさ、明日からスプレーすれば。と慰められた。
沖縄人、前向き。私、斜め下向き!


でさ、服着替えたら鉛筆臭が消えたんだわー!

よかったわー!ジャスコで買ったニットからする匂いだったんです。。

あー、助かった。
スメルスライクアペンソーは、独特過ぎるものね。


でね、そんなこんなの流れで脇の下からマクドナルドの匂いがする知り合いの思い出話がありました。

下ネタはお嫌いですか?
とりあえず夜なのでお許し頂ければ。ぜひ。


私の産まれた北関東寄りの埼玉県なんですが、
国道をドライブする時は、前を走る車窓から投げられる酒瓶をマリオカートのようによけるという運転技術を要するような場所なんですね。


で、ティーン時代の私はと言うとヤンキーではなく超シャレてるモード系だと自負していたのに、なぜか鬼ゾリパイセンと工藤静香風パイセン達に取り囲まれていたんです。

まぁ、
「なんかヘビメタ?わかんねーけど変なのいるよ?」的なマスコットガールだったのだろうと思います。

正直絡むのがだいぶめんどくさかったけど、長いものには巻かれてみたい!な性格が災いして、毎日のようにヤンキーの溜まり場の一軒家に連行されていたんです。

そこはもう、まるで野良猫ハウス。

盗んだバイクで走りたい子達が入りきらなくて、
わかるかしら?工業哀歌バレーボーイズみたいのが階段でカップ麺食べてたり、漫画読んでたり。スーハーしてたり。
この変なの連れて来たの誰だよ!なんて言われたり。。

いつも私は部屋の角でブルブルしていました。


ある日、あまりの混雑に、Tパイセン(サーフィンしたことない伝説の偽サーファー男)とMパイセン(せっかくの美人なのに残念なガチヤンキー女)と私は、Bノシンちに行くことになったのです。

Bノシンは身長180ほど、体重110キロで見た目はヤクザだが、中身は妖精のような妖怪でした。
脇の下がマクドナルドのにおいがします。

趣味は確か、ハム無線です。


「ふふぉーう!ボルコム!ボルコム!(サーフメーカーでしょうか?しらん。)」

Tパイセンは謎の言葉を発して、慣れた様子で窓をよじ登りBノシンの部屋へ侵入。

でも。
いない。。Bノシンはいなかった。
布団は敷いてあるけど。

そして部屋に転がる謎のベビーローション。

Mパイセンは、あいつこんなの使うんだー。と美しい顔で言いました。

しかし、偽サーファーTパイセンの嗅覚は並ではなかった。

いつもブルガリくせーくせに。


いや、やつはいるね!!ベビーローションの匂いがこっからプンプンすんぞ!

そう言って押入れを開けると、裸んぼのBノシンがいたのです。


。。。え。。?


そして、お尻にうちわが刺さっていたよ。

うわ。。。
(つうか、そうこうしてる間にそれは抜いとけばいいのに!!!)

泣きそうなBノシン。


「Bノシン、なんで赤いマニキュアつけてんの?」
Tパイセンは爆笑しながら言った。

Bノシンは苦笑いして
「女の子に触られてるみたいだから。」
と言った。

「天才だなお前!!!」
「マジきしょいー!」

爆笑してる2人のパイセンを私は白目になりながら見ていました。

まだ子供だった私は何のことやらわからないまま、Bノシンは死ぬほど気持ち悪い!と思った。

とにかく彼は押入れの暗がりで何やらしていたよう。

今になればなかなかのハードパンチャーだったと褒めてあげたい気もするような。しないような。


それからほどなく私は高校を卒業した工藤静香達にたくさんの有り得ないでかさの肩パット入りの派手なスーツと、
今でこそSM嬢すら履かねんじゃねーかい?というピンヒールをいただき、それを着てお好み焼き屋のバイトに行かされるというバチが当たるのだった。



ど根性が過ぎるふきのとう。

春のフリしてまだ寒いです。