私の住む離島は沖縄本島、となりの石垣島とも言葉も文化もちがう。
例えば、本島、石垣はヤギをヒージャーという。
ここはピンザ。
全く違う。
この島は、昔、平家の落人が流されたらしく、彼らが住みついて他の島とは違う言葉や文化を伝えたのではないか?という説がある。
たしかに、地名や言葉にもそれに由来したものがたくさんある。
朝は、こっちの方言で「つとぅみぃてぃ」という。
つまりはあの、冬はつとめての
「つとめて」(朝)からかなぁと。
そうなると、なんかいろいろ紐解いて繋がって、この独自の文化もなかなか興味深くなってくる。
とある綺麗な湾の横には大きな穴があいている。
戦争
人間魚雷という悲しい歴史。
そして、そこは釣りをしているとおばあさんの悲しげな歌声が聴こえるという噂がある。
何年たっても子を思う、母親の声なのだろうか。
彼女はずっとずっと還らぬ我が子を思ってここでただ歌ったのだろうか。
言葉にしてはならない思いを歌にしたのだろうか。
なんとなく頭を下げる。
別に大きな声をあげなくたっていい。
ただ多くの人が、小さなこの悲しい声に耳を傾け、その心に寄り添ってみるのが1番大事な気がした。