左:辻 右:おねえちゃん
高田:辻さんはこの前やらせていただいたインタビュー
の際に、今にもコンビを組みそうみたいなお話しをされていましたよね?
辻:言ったような気もしますし、言ってないような気もしますねえ。
高田:コンビ結成はいつ頃?
辻:ほんまに前回のインタビュー
の直後くらいですよ。
高田:この前のインタビュー
でその辺りを赤裸々に語ってくださいましたが。
辻:色々喋らせてもらいましたが、本音を言うとあんまり組みたくなかったんですよ。
おねえちゃん:おい、ちょっと、やめろよ。
辻:彼があんまりにもかわいそうやったんで、組んでやろうかなって感じでした。
おねえちゃん:前にインタビューで語ってたこと
と、全然違うやないか。
高田:おねえちゃんさんは初めてですんで、自己紹介をお願い致します。
おねえちゃん:おねえちゃんさんて『さかなクンさん』みたいなんで(笑)、普通におねえちゃんでいいですよ。
高田:ありがとうございます。辻さんとは同期でいらっしゃる?
おねえちゃん:はい。辻君とは同期です。年齢は僕の方が2つ上で、今28歳です。
高田:おねえちゃんという芸名を聞くと、そっち系なのかなと思ってしまうのですが。
おねえちゃん:これは声を大にして言っておきたいのですが、おねえ系ではないんです!
高田:違うんですか?
おねえちゃん:全く違います。ビートたけしさんなんかがよくおっしゃいますけど、若い女性の事を『おねえちゃん』て呼ぶじゃないですか? そのおねえちゃんが、好きすぎて芸名にしてしまったんです。
高田:たけしさんの呼び方がお好きという事ですか?
おねえちゃん:違います。純粋に女性が好きという事です。
高田:ただの女好き?
おねえちゃん:ただの女好きではないんですけど(笑)、おねえちゃんは大好きですね。
高田:うーん。ややこしいですね(笑)。
おねえちゃん:とりあえず覚えて欲しいのは、世間一般で言われるおねえ系の意味合いは一切ないという事です!
辻:さっき聞いたわ。何回言うねん。
高田:おねえちゃんは、コンビを組まれていたんですか?
おねえちゃん:そうですね。3年ほど、コンビで活動していました。
高田:ピンでの活動は?
おねえちゃん:前のコンビが解散してから、4ヶ月ほど、おねえちゃんとしてピンで活動していました。
辻:その時に、よく僕の所へ来てネタの相談をしにきてたんですよ。それで僕が考えたネタが受けた時は、自分の手柄みたいな顔するのが、いらっとしましたね。
おねえちゃん:してない、してない。
高田:おねえちゃんは、女遊びしまくりでしょうか?
おねえちゃん:それが特にそういう事もないんですよ。
辻:女性は好きなんですけど、特にモテるという事はないです。
高田:どちらが女好きですか?
辻:僕もあんまりいけないんでね。どっちも女遊びはそんなにできないタイプです。
高田:コンビ名前の由来を教えて下さい。
辻:これが偶然、二人とも『田園』という曲が好きだったんですよ。
おねえちゃん:玉置浩二さんの『田園』が大好きなんですよ。
辻:僕もね。ベートーベンの『田園』が大好きなんです。やっぱりこういうところで、育ちの差というのが出てしまいますね。
おねえちゃん:なんで見栄はるねん。お前、クラシックなんか聞いた事ないやろ。
高田:田園として、何度舞台に立たれましたか?
辻:4回ほど立ちました。いい時もあれば、悪い時もあるという感じですね。楽しくやれてるんで、そこはいいと思います。ただ最初の舞台で、相方が恐ろしいほど、ネタを飛ばしていました。
高田:そうなんですか?
おねえちゃん:これに関しては言い訳とか一切ないです。ネタ飛びました!
辻:相方が女なんで、そこは大目に見ましたけど。
おねえちゃん:お客さんはどうかわかりませんけど、芸人は絶対に「ネタ、飛ばした」って気づいてたと思います。
辻:あのずっと気になってたんですけど。
高田:はい?
辻:僕、このインタビュー出すぎちゃいますか?
高田:三回目の登場ですね。
辻:いいんですか?
高田:大丈夫ですよ。まあ今回は、相方さん中心でインタビューさせていただこうかなと思っておりますが。
辻:それを聞いてほっとしました。ぜひその方向でお願いします。
高田:おねえちゃんは、お笑いを昔からよくご覧になっていました?
おねえちゃん:僕、おねえちゃんがいまして。
辻:ややこしいねん。
おねえちゃん:このおねえちゃんというのは、実の姉の事です。僕からすると、ひいおねえちゃんですね。
辻:ひいおねえちゃんてなんやねん。
おねえちゃん:この二歳上の姉の影響でお笑いを見るようになりまして、『吉本超合金』とかよく見ていました。
高田:昔から人を笑わせたりするのはお好きでしたか?
おねえちゃん:みんなでワイワイするのは好きでした。中学、高校と男子校やったんですよ。
辻:女子高やないんや?
おねえちゃん:その時はまだおねえちゃんやってへんから。
辻:おねえちゃんやってへんて何?。
おねえちゃん:俺のインタビューやのに、いちいち入ってくんな!
辻:お前のインタビューちゃうわ。『田園』というコンビのインタビューや。そこをはき違えるなよ。
おねえちゃん:僕はどっちかいうとはしゃいでボケる方やったんですよ。大学に行くまでは……。
高田:大学で何かが?
おねえちゃん:大学で気づいてしまったんです。俺ってあんまおもろないって事に。
高田:何かきっかけがあったんですか?
おねえちゃん:僕よりも完全に面白い人がいました。完全に僕より面白かったです。
辻:えらい強調するなあ。
おねえちゃん:自分は面白くないんでボケたりするのはやめようと、自粛の心が芽生えた後、ツッコミやりたいなと思ってNSCに入ったんです。
辻:おかしいやん。その流れ。
おねえちゃん:そう?
辻:自信喪失したのに、なんでそんな過酷な場所へ足を運ぶねん。おもろいやついっぱいおるとこやで。
おねえちゃん:ボケやなくてツッコミやから、何とかなるからなって。
辻:それお前いろいろなめすぎやで。
高田:ツッコミに自信がおありだったのでは?
おねえちゃん:それがそういうわけでもなかったんです。
高田:謎がますます深まりますね(笑)。
(後編 へ続きます)