高田:今年の夏にやらせていただいたインタビューでは、コンビでのご出演でしたよね?
辻:『ソファー』
として、インタビューしていただきました。
高田:率直に、なぜ解散されたんでしょう?
辻:キングオブコントで準決勝までいけなかったら、解散しようというのは二人で決めていた事なんです。なので結果が出なかったというのが一番の要因ですね。二人とも納得してコンビを解消した形です。
高田:現在、ピンとしてキタイ花んの舞台に上がられてますけど、しばらくはピンで?
辻:いえ、すぐにでもコンビを組みたいです。
高田:相方候補の方というのは?
辻:いる事はいてます。
高田:じゃあ近々、コンビ結成は間近?
辻:僕もその相方候補も、「こいつとコンビ組むんやろな」ていうのは、お互いに思ってる感じですね。
高田:じゃあ、あとは一歩踏み出す勇気だけ?
辻::恋愛みたいな言い回しですね(笑)。
高田:お互い思ってるけど、お互い声を掛けれないという状況なんですか?
辻:多分、どっちも「お前から言うてこいや!」って思ってると思います。
高田:その辺りの駆け引きがあるという事ですね。
辻:“恋のかけひき”みたいに言わんといて下さい(笑)。ただ先に声を掛けた場合、後で支障があるんですよ。
高田:どういった事で?
辻:『ソファー』
の時もそうだったんですけど、ネタを作っている時に、こっちが言いたい事というか、譲れへん部分ってやっぱり出てくるわけですよ。でも自分から声を掛けると、その時に躊躇してしまうというか……。
高田:どのような躊躇が?
辻:「俺から声掛けてるのに、こんな事言うていいんかな」みたいな事を、ちょっと考えてしまうんです。
高田:お優しいんですね。
辻:そんな事ないです。多分、僕と仲良くなってきたら「う~わ、こいつ、めっちゃ性格悪いやん」て思うはずです(笑)。
高田:それなら深入りしないようにします(笑)。
辻:結構ひどいっすね。
高田:辻さんは神経質なんですか?
辻:ネタ作りの時とかも、こっちの要求が伝わってなかったりしたら、相方に感情をぶつけてしまう事もありますね。後で反省はするんですけど。
高田:でしたら次の相方さんは、おおらかな方がいいですね?
辻:おおらかというか、アホがいいです。
高田:あまり物事を深く考えないような?
辻:そうです。こっちが怒っても翌日はそれを忘れてるくらいの人間がいいですね。
高田:神経質同士だと相性が良くないんでしょうか?
辻:キタイ花んにも出ている『ボスザル』の平川と、昔、コンビを組んでた時もあったんですが、神経質同士だったんで、あまり上手くいかなかったですね。コンビ解散後は、普通に仲良くできてますけど。
高田:コンビからピンになられてどうですか?
辻:やっぱりさぼってしまうな、というのがあります。
高田:ネタ作りをさぼっても怒る人はいないですもんね?
辻:そうなんですよ。なので今は芸人を続けるために、無理やりピンで出続けてる感じがします。
高田:無理やりというのは?
辻:一回、舞台から離れてしまったら、もう戻れへんのちゃうかなっていう恐怖があるんです。なんか、僕、真面目に語りすぎですね(笑)。
高田:以前にもピンでの活動を?
辻:やっていましたね。コンビ志望なんですけど、トータルで言うとピンでの活動期間の方が長いはずです。ピンで活動していながら、こういうのも変ですけど、僕はあんまりピン芸人に向いていないと思うんです。
高田:どういったところがでしょう?
辻:マザー周さんとか拝見してると、凄い器用なんですね。漫談もお上手ですし、演技力もあるし、なんやったら女役もやらはります。そういう風にトータルで考えた時に、僕はあまり向いていないかなと思います。
高田:ネタの考え方でも全然違いますか?
辻:ピンネタ思いついた時は、これコンビネタとしてもいけるやんていうのが多いんです。でもコンビネタ思いついた時は、逆にピンネタにはしづらいんですね。
高田:先ほど言われたコンビ候補の方は大阪NSC32期の方ですか?
辻:はい。同期です。『ソファー』
としてインタビューしてもらった時にも、名前が出てたと思うんですけど『おねえちゃん』というピン芸人なんです。実は一緒に住んでるんですけどね。
高田:それだったら、いつでも「コンビ組もう」って言えそうですけど。
辻:二人で住んでるんじゃなくて、六人暮らしなんです。だから家の中とかでは、言いづらいですね。
高田:以前のインタビューで、辻さんはガゼル西口さん率いる『ガゼル軍団』の幹部であるとおっしゃっていましたね。
辻:それが今は幹部じゃなくなったんですよ……。
高田:そうなんですか?
辻:コンビを組むかもしれない、『おねえちゃん』が今、幹部を務めています。
高田:では辻さんは?
辻:最高幹部です。なんか思わせぶりな言い方で、すみません(笑)。
高田:いえいえ。今一度、そのガゼル軍団について語っていただきたいのですが。
辻:まず幹部の活動からいいですか?
高田:お願いします。
辻:ガゼル軍団の軍団員は、「日々、己がガゼル軍団である事を意識して過ごす」という使命が課せられているんですけど、幹部は違うんです。厳しい任務があるんです。
高田:お聞かせいただいてよろしいでしょうか?
辻:「睡眠中も、ガゼル軍団である事を意識する」、これ中々ハードでしょ?
高田:24時間ガゼル軍団であれと?
辻:そういう事になりますね。
(後編 へ続きます)