インタビューwithキタイ花ん
左:岡林 右:鈴木


高田:ジャーマンズというからには、ドイツと何か関係あるんですか?


岡林:うわ~……その質問からは入ります?


高田:どうかされましたか?


鈴木:今おっしゃったようなことは、先輩方からもよく言われるんです。


岡林:ただ返しが用意できていないんです(笑)。


高田:それは冒頭から失礼致しました。


鈴木:いえいえ、悪いのは未だに用意できていない僕らなんで。


岡林:そうなんです。全部、相方が悪いんです。どうぞ殴ってやって下さい。


鈴木:いや、お前も同罪やろ。


岡林:そんなことないです。


高田:お二人は現在おいくつですか?


鈴木:24歳ですね。僕らは高校の同級生なんですけど、その時お世話になった学年主任の先生のあだ名が『ジョーモン』だったんですよ。


岡林:ジョッ、ジョーモン?


鈴木:なんで初耳みたいなリアクションやねん。お前も知ってる話やろ。


岡林:まあ、知ってたけど、一応な。


鈴木:僕らだけ『ジョーモン』とは呼ばずに『ジャーマン』って呼んでケラケラ笑っていたんです。


岡林:今思うと、何があんなにおかしかったのかが謎なんですが(笑)。


鈴木:それでコンビ名考えている時に、『ジャーマン』て、二人で呼ぶノリがあったなっていう話になって、『ジャーマン』だけだと語呂的にも微妙なので、そこに『ズ』をつけて、『ジャーマンズ』になりました。長々と話した割りには大して面白くなくて、すみません(笑)。


岡林:相方はバナナマンさんが大好きなんですよ。だから『マン』というのが入っているのは縁起が良いって、喜んでいましたね。


鈴木:よく言われることですけど名前に『ん』が入ると、売れやすいとか言われますし。


岡林:桂三枝さんとかね。


鈴木:えっ、そこで落語家さん持ってくる?


岡林:ごめん。今年、襲名しはったんで、正確には桂文枝さんやな。


鈴木:いや、俺が気になってんのそことちがうから。


岡林:えっどこなん? 教えて。


鈴木:てっきりダウンタウンさんやナンティナインさんを例に挙げるんかなと。俺らもコンビなわけやし。


岡林:いやあ、その発想はなかったわ。


鈴木:なんでないねん。


高田:ジャーマンズを結成されたは、いつ頃でしょうか?


岡林:2011年の4月です。


鈴木:大学を卒業して、すぐに芸人活動を始めました。


高田:NSCへは?


鈴木:行ってないですが、33期の人と同期の扱いになっています。


高田:どちらから「一緒にやろう」というお誘いがあったんですか?


岡林:もちろん鈴木の方からです。それはそれは熱烈なアプローチでした。思い出すだけでも額に汗が浮かびますね。


鈴木:なんでやねん。でもまあ誘ったのは僕から、というのは本当です。


岡林:僕の対してストーカーのように執着する彼から、「嫌や嫌や」と逃げ回っていたのをよく覚えています。


鈴木:それは言い過ぎやろ。


岡林:コンビを組む前って、僕らお互い就職活動をしていたんですよ。


鈴木:僕はお笑いが大好きだったので、テレビ関係の仕事につきたいと思っていたんです。それで大学三回生の時に、ある大手の放送局のインターンシップで、1000人中25人の中に選んでいただいたいんですよ。


岡林:ドヤ顔すな。


鈴木:してへんし。これ文字しか載らへんから、お前がそう言うたら、ほんまにドヤ顔してイキッてるみたいになってまうやん。


岡林:さあ、話を進めてくださいよ。


鈴木:なんでお前が仕切ってるみたいになってるねん。


高田:でも1000人中の25人っていうのは、かなり狭き門ですよね?


鈴木:僕もその時、若干調子にのってしまって、まあどこかのテレビ関係の仕事には就けるだろうと思っていました。


高田:結果は?


鈴木:全部落ちてしまったんです(笑)。


岡林:よっしゃ!


鈴木:なんでガッツポーズやねん。


高田:通ると思ってただけにショックですよね?


鈴木:そうなんです。落ちた時のことをほとんど想定していなかったので、きつかったですね。まあでも落ち込んでばっかりはいられないので、すぐに気持ちを切り替えまして「ほんなら出る方になったらええやん!」と奮起して、相方を誘いました。


高田:岡林さんを選ばれたというのは?


鈴木:やっぱり高校の時もクラスで一番目立っていましたから。分かりやすくいえば『体育会系のお調子者』って感じですかね。


岡林:はい! 柔道部でした。


鈴木:サッカー部やろ。


岡林:はい! サッカー部でした。副キャプテンをやっておりました。


高田:一方の鈴木さんは?


岡林:相方はね。やっぱり当時から周りにツッコんでいましたよ。


鈴木:そうですね。だからコンビを組んでからボケとツッコミも自然と決まったって感じです。


岡林:高校当時にやっていたのは、どこの高校生でもやっているノリでしたけどね。


高田:例えば?


岡林:授業中にトイレへ行ってくると告げて、戻ってくると丸坊主になってるとか。


鈴木:あんまりそれやらんやろ。


岡林:ほんまに? みんな16歳の夏にやることとちゃうの?


鈴木:やらへん。やらへん。


高田:お互いの第一印象を教えて下さい。


鈴木:とにかく柄が悪かったです。髪の毛はツンツンで横にライン入れてって感じでしたから。


岡林:大げさに言ってますけど、ちょっとだけイキってたくらいです。


高田:逆に岡林さんからご覧になった鈴木さんは?


鈴木:真面目で賢かったですね。ただ授業中はずっと寝ていましたけど。


高田:なぜずっと寝ておられたんですか?


鈴木:なんででしょう。多分、眠たかったんでしょうね(笑)。


高田:ちなみに高校時代、鈴木さんは何の部活を?


岡林:相方は柔道部でした。


鈴木:ラグビー部や。なんでさっきから柔道部、柔道部言うてんねん。俺らどっちも入ってへんやろ。


岡林:家出る前に柔道の試合テレビで見てきたから。


鈴木:知らんがな。


岡林:あとね。相方は真面目なんですけど、高1の一学期にずっと遅刻してきていました。しかも相方の家から学校までって3分くらいの距離なんですよ。それなのに絶対iPodを聞きながら、ガラガラと教室に入ってくるんですよ。なあ。3分で何聞くん? 1曲も聞けへんやろ?


鈴木:当時はそれだけ聞きたいもんがあったんや。


岡林:まあ色々言いましたけど、相方はそういうかわいらしい一面もありましたよ。


鈴木:なんやねん。その表現は(笑)。

後編 へ続きます)