「万引き家族」の感想。見事！膝を打ちまくって膝なくなっちゃう傑作映画

感想を書くまで間が空いてしまいました。

万引き家族

を観てきました。

是枝監督最新作。

カンヌにて最高賞のパルムドール受賞ということで話題にもなっている一作です。

いやぁ…よく出来てる！

随所に膝を打ちまくって膝なくなっちゃうよ。

善か悪か、白か黒か、世界はそんなハッキリ出来てないけれど、どこに居たって光もあれば闇もある。そんな中でどう生きてくべきかを最後のカットが私に投げかける。もうね、そんな圧倒的な見せ方・描き方に参りました

どこまでを描いて、どう投げかけるのかというバランスが絶妙なので、心にド級の一発をぶち込まれた感じになりました。

どれもこれも思い出深いシーンばかりでしたねー・・・。

鑑賞後にいろんなシーンを何度も何度も反芻している自分がいるのですよね。

樹木希林ばあちゃんが何を言ってたのかなぁ・・・とか

あの後、松岡茉優ちゃんがどんな顔して直結の家族と再会したのかなぁ・・・とか

リリー・フランキー父ちゃんがダッシュした後どんな顔したのかなぁ・・・とか

もうキリがないぐらいに思うことが山ほど出てくる映画でした。

今の日本のある部分を切り取ったら確実にこれに近い世界はあるんだろうな、と思うと歪んでいるようなぁとつくづく感じます。

決してフィクションで終われない映画でしたね。

リリー・フランキー演じる父ちゃんが、父に成りたがるんだけど、いまいちそこに及ばない感じがまた切ない。

またなんといっても、ファンである松岡茉優ちゃん映画であるという点も忘れちゃいけないところ。

今作でも可愛かったですね。（小並感）

茉優ちゃんが居るなら私が4番になります！私が4番になります！（大事なことなので二回言いました。）

キャラクターの立ち位置として、松岡茉優ちゃんだけ距離感が特殊な分、家族というフィルターだけでなくコミュニティとして、登場キャラクター達の群像が見やすいのも面白かったです。

茉優ちゃんのキャラクターって、明らかに実家庭の方が生活水準が高いのに、わざわざ生活水準が低いお婆ちゃんの家を選んでいるところがまた考えさせられます。他のキャラクターに比べてあまりバックボーンについて語られなかったので、茉優ちゃんに関しては作中のキャラクターとしても気になる存在でした。

そんなわけで是枝監督の間違いなさを思い知る一作でした。

多分この後、何度も思い出す映画になるんだろうなぁ・・・としみじみ思う次第です。

ちなみに来月からは中国でも公開がスタート。

興行、頑張ってほしいです。

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