【リメンバー・ミー】の感想。文句をクドクド言いたい傑作!(?) | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

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「ボス・ベイビー」を応援したいからレビューを書くのを遅らせていた映画でもあります。

それほど褒め評にはならないのですが。

 

●ディズニーピクサー2018最新作「リメンバー・ミー」の感想

 

 

 

リメンバー・ミー

を観てきました。

公式HP:https://www.disney.co.jp/movie/remember-me.html

 

 

ディズニー・ピクサー最新作にして、ピクサー最長プロジェクトにもなったという一作。

監督は「トイストーリー3」のリー・アンクリッチ監督です。

 

 

賞レースでも高評価を得ていたこともあり、ある意味、結構はしていた作品でしたが、本作を観てきた感想をざっくり一言でいうと

 

 

 

 

うーーーん・・・・

 

 

 

という首をかしげるような感じの映画でした。

もうちょっと詳しい感想を書いていきます。

 

 

 

●一定のラインはもちろん超えている一作なのは間違いない!・・・けど

 

いやはや、今回もレベルが高い!!

とさすがのピクサーと思える一作でした。

 

どうしても事前は「ブック・オブ・ライフ」を意識してしまっていたのですが、題材として似た部分が多い一方で作品を見ると明らかに違うものとして描けておりました。鮮やかな街並みの描写などもしっかり“独特”のものになっており、作中で変に意識して、「ブック・オブ・ライフ」と比較することもなく物語に夢中にさせてくれました。


ハードルがググっと上がった「ブックオブライフ」とは違った“魅せる街並み”が再現できていたのは見事。



随所の演出やキャラクターの配置の仕方など、しっかり練られているのであろうと感心させられるとこは多数の高品質映画なのは間違いなかったのです!!

 

 

が、

 

 

正直、本作の山場で明らかになる意外な展開というのが、最近のディズニーの傾向+予告編などの情報からある程度、というかほぼほぼ読めちゃったのが残念。十二分にストーリーを楽しむことができませんでした。

また最近、ヴィランの傾向とか似すぎじゃないかなぁ・・・という問題も目立って気になりまして、悪い意味で雛形化し始めてる印象を受けてしまいました。

 

 

 

 

●そもそも「リメンバー・ミー」は家族の映画ではなく〇〇の映画だ!

 

 

また、本作

家族の映画として売り出している節があるのも実は違うよなぁ・・・

とも思いました。

 

 

 

昨今は、「血のつながりがなくても“家族”になれる」的な概念のメッセージが流行りの中、「リメンバー・ミー」では結構血統が大事であるとか、血筋こそ大事的な着地に思えてしまうような作りになっております。おかげで「僕の名前はズッキーニ」「ボス・ベイビー」といった近年の作品と比較すると、そういった血統描写が家族の視点としてひとグレード下に見えてしまうのですよね。

 

で、「リメンバー・ミー」はどうしても“家族”としての見せ方が強すぎるのが問題だと思います。

 

 

“家族”を描いた作品として観るならこれらの方が上かと。“家族”という視点で観るならね。

 

 

 

 

本作は“家族”というより、“血統(ルーツ)”そのものがテーマであって

どちらかというと「KUBOクボ二本の弦の秘密」のような概念に近い、今生きる自分に脈々と受け継がれてきたものに視点を置いた作品だと思うのです。それを“家族”という概念のレンズで観ちゃうと、いろいろ齟齬がでてきちゃって、掘り下げた部分が粗に見えてしまうのじゃないかな・・・なんてことを思いました。

 

ここ、ディズニージャパンが配給時にうまくハンドリングするべきだったとは思うのですが、広告のしやすさで家族に落とし込んだのか、ミスリードしちゃっている部分でしょう・・・。

 

 

家族ってワードを使わないのが正解だったように思わざるを得ません。

 

 

 

 

 

●あいかわらずの画のハンパなさ問題

 

また、もはや毎回のように言っていますが、あいかわらずディズニー・ピクサー作品の3DCGのリアル加減が半端ないです。自然物にしても、工業製品にしても、本物かよ・・・という精巧な3DCGで描かれていて、アニメーションという枠でのリアルさでは他社でもぶっちぎりの実力だなぁと思いました。

 

が、

 

おかげで登場人物の質感・・・特にミゲルをはじめとした人間キャラクターだけが、ゴムのようなフィクション性の高い質感になっているのがぶっちぎりの違和感を発生させています

「メリダとおそろしの森」「アーロと少年」でも顕著でしたが、背景や周囲のアイテムがあまりにもリアルすぎて人物キャラが浮いてる!・・・って毎回言ってるのですが一向にディズニーは直そうとしません。それどころか「モアナと伝説の海」でその病が本家ディズニーにも伝染してきていたことには衝撃でした。

その点のハンドリング加減はドリームワークスアニメーションを見習ってほしいなぁ、とか思ってます。

 

 

 

 

 

ただ一点、今回の「リメンバー・ミー」で得た新たな考えとしては、あえて、人物キャラクターも超リアル志向で描いたら面白いことになるんじゃないかなぁとも思いました。

と、いうのも作中でもキーキャラクターとなるココばあちゃんのシワシワの造形が逆に、書き込みが精巧なおかげで、リアル志向の背景と思いっきりマッチしているように感じたのですよね。

「しわ」みたいなジジババ作品に挑戦すると、このCGクオリティが生きるかもしれないです。

 

 

 

 

 

 

 

概ね、よくできているのは間違いないのですが、

大手なだけに文句もいろいろ出てきてしまう最近のディズニー・ピクサーパターンな感じした。

 

かつての黄金期のように、諸手を挙げて降参に思えるような作品は今回も出なかったか・・・とやや残念な気持ちを抱いてます。

次回作に期待!

 

 

 

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