当初「ジャスティスリーグ」を観に行ったのですが、見ようとおもっていた回がIMAX上映で、auスマートパス会員割引ができなかったのですよね。
どうしようかと思っていたら、丁度本作の上映回が残っていまして、本作も前から気になっていたので行って参りました。
否定と肯定
を見てきました。
公式サイト:http://hitei-koutei.com/
訴えられた側に立証責任があるイギリスの法廷を舞台に、「ホロコースト否定論者」にホロコーストがあったことを説明しなければいけなくなってしまうという、2000年の実在の裁判を映画化した一作です。
観てきた感想をざっくり一言で言うと
うん、面白い。
というアトラクション的な方向ではないものの、楽しむことができた一作でした。
もう少し詳しい感想を描いていきます。
●否定を覆すのってそんなに難しいのか!?
そういう裁判があったぐらいにしか、知らない話題だったのですが
映画で改めてそのデティールを観ると、すごく大きな話題であり、普遍的な問題も抱えていたんだと思い知りました。
ホロコーストがあったことを証明するという点とは別に、否定論者を否定することの難しさという問題が別にあるのがまた面白いところ。それを考えると、この映画の後味が果たしてスッキリしたものなのかどうかも怪しくなってくるのも一つの味わいでもあります。
そもそも、事前のイメージでは、裁判に苦戦の末、見事な逆転勝利を収めるような気持ちいい系の映画だと思っていたのですが、そのイメージともちょっと違う法廷劇だったのも意外。そういう流れでないながら、それでもちゃんと面白いのも見事です。
ネットの発達により最近は間違った情報の発信も手軽になってきましたからね。
そして何より最後のとあるメッセージに感銘を受けました。
今、ネットの発達により世界でもフェイクニュース問題が話題になっていますが、それに対するアンサーにもなっているので、今後も何度も思い出すことになる映画だと思いました。
色んな意味で今見る価値のある映画でした。
●キャラクターの味がまた最高!
この映画をより魅力的にしているのがキャラクター造形のうまさ!
主人公のデボラは、自分が喋りたい!裁判でこうしたい!という意思が強いキャラクター。ただし、裁判というルールの中でいかに勝つかを分かっていないという人物でもあり、『あえて黙ることができるか』という試練を与えることで、地味な役割のキャラクターにうまくドラマが作られていました。
またホロコースト否定論者であるデイヴィッド・アーヴィングが、絶妙にムカつくのですわ!
顔からしてもう脳裏にこびりつくような癖があって見事な配役だと思いました。
そして主人公サイドの、弁護を務めるリチャードとアンソニーもまた良いキャラ。
やけに落ち着きがあり、冷静沈着なんだけど、実はそこに理屈や温かみがある・・・素敵な印象がありました。
あとイギリスの裁判の“あのヅラ”には笑ってしまった。国によってこうも違うんだなぁ。
そんなわけで学びも有り、映画としても普通に面白い。
とてもいい映画でした。
派手さはないけどオススメです。
否定と肯定 ホロコーストの真実をめぐる闘い (ハーパーBOOKS)
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