圧倒的な劣等感に堕してくれ
いつも自分が正しくて
世間は間違いだらけだと
勘違いしているこの私を
圧倒的な劣等感で私の頭を砕いてくれ
間違いなどない世界のなかで
ただ自分だけが穢く汚れていると思わせてくれ
私だけが間違っていると。
小さなこどもの頃
私を傷つけて遊んだこどもたちよ
おとなになったあなたたちは
最低でも人の痛みのわかる人になっていてくれ
そして再び巡りあったとき
いつまでも昔の傷から立ち直れない私を
いつまでも昔のあなたたちを憎んでいる私を
私を圧倒的な劣等感に堕してくれ
そして、
そして私を泥のなかから救いだして
ただ抱きしめてくれ