ずっと前から謎だったことがあります。
今回の本の網代格子の名前。
この網代の作品名、
なんで、“網代織り”って書いていないの?
と思った方もいるかも。
実は、私の調べたところ、平織の色糸効果で出るものは、
”網代織り”とは呼ばないのです。
たぶん。たぶんですよ。とりあえず、最後まで読んでくださいね。
えーーー!!うそだー!!と思いますよね?
私が網代の謎を調べ始めたのは、十数年前くらいです。
なぜ調べ始めたかというと、
20年以上前、私が先生から教えてもらった時代には、
“網代織り”とは教えてもらっていなくて、
別の名前でした。
で、割と最近になって、皆さんが「網代織りがね・・・」と言い始めたので、
え?そんな名前だっけ?と思って調べ始めたのです。
誰が、いつそんな名称で呼び始めたのか??
結果なのですが、昔の本にはどこにも“網代織り”
とは載っておらず、別の名前で出ているのです。
網代織りを調べると、
わらやイグサで斜文織のように編物、組み物を、“網代織り”
と呼ぶのです。(原色染色大図鑑より)
斜文のようにスタートは45度の角度でラインが上がっていて、別のラインにぶつかる状態。
スタートは、平織のそれのようにスタートが織り始めと並行、または直角ではない。
網代という名前が入っている織物というと、網代斜文織りになるのです。
コレです。
網代斜文=組斜文=桧垣綾。
両面斜文を基本にして斜文のライン同士が90度で交わるように配置したものです。
もちろん、ラインの数は何本でもokで、ラインの本数の名前で呼びます。
写真は、同じ方向にあるラインが2本なので、二本網代斜文とかね。
どの本を調べてもこれしか出てこないのです。
色糸効果の一本交互で出てくる柄は、
なんと呼ぶかというと、
崩し縞と呼びます。
(一方方向の縞を別方向に崩してできているから)
ラインを数えて、3崩し、とか4崩しとか16崩しとか
呼んだりすることもあります。(織物構造、織物組織。両方とも教科書)
ちなみに、方向を変えない縞は、“このてがしわ”と呼びます。
で、最近の呼び方に合わせるか、
組織の教科書本に載っている正しい呼び方に合わせるか・・・
スゴイ迷って、
組織の名前ではなく、柄の名前にしました。
網代→網代組みのデザインになっている。網代組みは、デザインの名称のひとつでななめにラインが出ている組み方のもの。
格子→格子状になっているもの。たてよこのラインが合わさってできた物。
網代格子という名前にしたのでした。
正しい組織の名称は、崩し縞です。→すみません。組織の名称ではなく、織り物用語の名称です。12月22日
すみませんが、ちがーう!
網代織りで合っているという方がいらっしゃいましたら、
本の名前、著者などをお教えください。
ここ20年くらいに出た本は、NGです。
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