長袖暑くないの?
っていう質問に、
日焼け防止です
そう言って誤魔化すのが当たり前になってて
聞かれたらこうやって返すぞ
不自然にならないようにって
頭の中でシミュレーションして
いつからそんなことが
当たり前になってしまったのか
初めは赤いペンからだった
「いつか本当に傷つけてしまわない?」
誰かの声が聞こえたのも覚えてる
「大丈夫だよ、真似だけだもん」
そう言って笑った。
本当に血を流したのは
工作用のはさみ。
細い細い3本。
そこから、カッター、包丁
カッターは錆びてて使いにくかった
包丁は大きく傷つけれたけど
菌がつかないか心配だった
しっくり落ち着いたのがカミソリ。
皮膚がプチプチ裂ける感覚
流れる赤が多いほど、落ち着いた
血が誤魔化せなくなったカミソリは
駅のゴミ箱に捨てた
いつからこんなふうになったのか
何が悪かったのか
生まれたことが悪かったのか
だったら消えたい