どうも、ねへほもんです。

明日からゴールデンウィークですね!

感染対策というより、自粛生活に慣れ過ぎたせいで外出予定が大してありませんw

 

・2週連続競馬場

・絵師100人展

 

これだけ。

後は日帰りで関東近郊に出かけるかも、という程度です。

今日は以前の自動調理のように、フラっと見掛けた動画に影響されて書いた記事です。

 

1.整数問題はまず試行錯誤

 

伝説として語り継がれる入試問題(東大・京大編)という動画で、「円周率が3.05より大きいことの証明」など、昔懐かしい有名問題が紹介されていました。

こういう普段観ないけど、観たらハマるタイプの動画をお勧めしてくれるのはYouTube君お手柄です。もっと頑張れ。

 

その中で、京大の2016年の問題が目に留まりました。

僕はバリバリ社会人、大学入試なんぞ太古の存在と化していた年の問題なので、当然初見です。

 

 

動画では、解が2と3だけというコメントのみで通り過ぎられましたが、

 

・問題文がシンプル

・解が最小素数の1組しかない

→最高に美しい問題

 

だと感じ、解に至る途中経過を考えてみることにしました。

※面倒なので予備校とかの解説は見ていません。多分合っている気がしますが、間違っているとか、もっと楽な解法があったらすみません。

 

この手の整数問題は、「とにかく試行錯誤しろ!」というセオリーがあります。

腕組みしている暇があれば、まずは数を当てはめてみろということですね。

 

2と2 → 4+4=8

2と3 → 8+9=17(素数)

3と5 → 729+125 = 854

 

で、すぐ分かることが2つあります。

 

①2と3は解に含まれる。(当然、この時点ではそれ以外の解が存在する可能性は否定できない)

②偶数同士、奇数同士の組合せだと、偶数+偶数とか奇数+奇数の組合せになり、和は偶数になるが、偶数は素数ではない。

p・qの片方は2、もう片方は奇数の組合せしか、解になり得ない

 

まずはここまで早くたどり着けるか。

風呂場でゆっくり考えれば良い僕と異なり、受験生は時間との戦いになるため、問題文を見た瞬間に数を当てはめ、パッとここまで気付けるかで明暗が分かれるでしょう。

 

更に試行錯誤を続けることで、解答作成の方向性が見えてきます。

 

2と5 → 32+25=57(3の倍数)

2と7 → 128+49=177(3の倍数)

2と11 → 2048+121=2169(3の倍数)

 

そう、

世界のナベアツ現象

ですね。(古い)

 

解答の方針をまとめると、

 

①2と3は解に含まれる。(当然、この時点ではそれ以外の解が存在する可能性は否定できない)

②偶数同士、奇数同士の組合せだと、偶数+偶数とか奇数+奇数の組合せになり、和は偶数になるが、偶数は素数ではない。

③②より、p・qの片方は2、もう片方は奇数の組合せしか、解になり得ないことが判明したが、2と3以外の組合せは3の倍数となるため、やはり素数ではない。

 

という流れで途中経過を説明できれば、解は2と3のみとして満点が貰えるはずです。

 

 

2.世界のナベアツの証明

 

これまた整数問題のセオリーですが、

 

〇の倍数が関係する問題は、〇で割った時の余りに着目する

 

という方針があります。

更に、ここでも試行錯誤で、途中経過説明の方針を探ります。

 

(→の先は3で割った余りを指す。合同式が通じる方には8≡2(mod3)ということ)

2^1=2 → 2

2^2=4 → 1 

2^3=8 → 2

2^4=16 → 1 

 

要は、2の奇数乗の時は余りが2、偶数乗の時は余りが1になるということです。

法則さえ見えれば数学的帰納法で簡単に証明できます。

 

2^k = 3m+2とすると、

・2^(k+1) = 6m+4 = 3×(2m+1) + 1

・2^(k+2) = 12m+8 = 3×(4m+2) + 2

なので、3で割った余りは1と2が入れ替わる形で変化することが分かります。

 

で、今回p=2とすると、qは奇数なので、p^qを3で割った余りは2となります。

 

次にq^pの方です。

p=2なので、qの2乗を3で割った余りがどうなるかを見ていきます。

qは素数で、3以外は3の倍数ではないため、q=3n+1とq=3n+2の2通りのいずれかとなります。

 

q=3n+1の場合、

q^2 = 9n^2+6n+1 =3×(3n^2+2n) + 1 → 余り1

 

q=3n+2の場合、

q^2 = 9n^2+12n+4 =3×(3n^2+4n+1) + 1 → 余り1

 

となり、いずれも余り1となります。

 

p^qを3で割った余りは2、q^pを3で割った余りは1であることが分かったため、

p^q+q^p = (3x+2)+(3y+1) = 3×(x+y+1)となり、

両者の合計は3の倍数となることが証明されました。

 

以上から、

①2と3は解に含まれる。(当然、この時点ではそれ以外の解が存在する可能性は否定できない)

②偶数同士、奇数同士の組合せだと、偶数+偶数とか奇数+奇数の組合せになり、和は偶数になるが、偶数は素数ではない。

③②より、p・qの片方は2、もう片方は奇数の組合せしか、解になり得ないことが判明したが、2と3以外の組合せは3の倍数となるため、やはり素数ではない。

→解:2と3の1組のみ

 

と言えます。

途中説明まで考えて、

 

・問題文がシンプル

・解法も整数問題のセオリー通りでシンプル

・解が最小素数の1組しかない

→最高に美しい問題

 

だと改めて感じました。

僕が試験担当でこの問題を閃いたら、興奮して街中飛び回っていたことでしょうw

 

10年以上ぶりに大学入試の問題を解きましたが、「2次試験は整数と確率の大問がほぼ確定出題」の大学だったので、かつての鍛錬を未だに覚えていたようです。

解法はシンプルで、京大受験生なら大半解答できるような問題でしょうし、これを解けただけで合格できるとは思えませんが、30歳でもまだやれると分かって満足です。

 

こういう面白い問題があれば他にも解いてみたいと思っていますので、何かお勧めがあればお教えください。

では(^^)/