どうも、ねへほもんです。

1週間1つのゲームのことしか考えない日々が続いていましたが、ようやく解放されました。

先週木・金と有給を取り、4連休を確保した上で臨んだ8日間70時間以上のガチプレイ。

三十路が近づき、ゲームをガッツリやるのはもうキツイかと思いましたが、ゲームさえ面白ければ何とかなるもんだと思いました。

という訳で今回は、軌跡シリーズ最新作、

 

 

をプレイしたので、ラスボス撃破の勢いで感想を書かせていただきます。

極力公式サイトから拾った画像や情報で終始させ、ネタバレは控えるようにしますが、勢い余って一部混じるかもしれないためご了承を。

後、軽く自慢をしておきますと、

 

 

発売から1週間、難易度ナイトメアでクリアしたということで、超レアトロフィーを入手しました!!!

有給を取ってまで遊び尽くした甲斐があるというものです。

 

1.概要

 

(軌跡シリーズについて)

英雄伝説シリーズは日本ファルコム社の代表する作品で、30年以上の歴史があります。

中でも「空の軌跡」から続く軌跡シリーズは、シリーズを通して同じ世界観を扱い続けており、シナリオの中で過去作品からの繋がりや、共通のキャラの登場が見られます。

既に空の軌跡3部作、零・碧の軌跡、閃の軌跡4部作、創の軌跡と10作品分の歴史が蓄積されており、今回そこに新しい1ページが加わりました。

 

ゲームだと、例えばFF5と6はバトルシステム等が似ているものの、登場キャラは全然違うというように、基本的には1作品の中で物語が完結するかと思います。

が、軌跡シリーズは延々と物語が続くことが特徴で、例えば久々に登場するキャラに対して、「あの作品ではあぁいうアツいバトルがあったな」とか、「この娘こんなに成長したんだなぁ・・・」とか、連続シリーズならではの感傷に浸ることができます。

 

基本的に人気シリーズは、「〇年ぶりの最新作!」と大々的に宣伝されることが多いですが、1作品おきに何年もリリース間隔を空けられては、10作品分の歴史を蓄積するのに時間が掛かりますし、前の作品を忘れてしまいます。

2004年に空の軌跡の1作目が発売されてから、17年間で11作品というハイペースなリリースが続けられる日本ファルコム社の開発力があってこそのシリーズだと思います。

本当にスゴイ。

 

僕は去年2月のコロナ自粛が始まった時に、暇つぶしグッズを近所のゲオで探し求め、9作品目の閃の軌跡Ⅳを手に取ったのが軌跡シリーズとの出会いでした。超にわか勢です。

全く軌跡シリーズが連続モノと知らず、訳分からん状態から始めながらもシステムや世界観に引き込まれ、追加で空3部作、零・碧、創と計7作品を遊び、どんどん軌跡シリーズを理解し、沼にハマり込んでいきました。

「コロナ禍の一番の思い出は?」と聞かれたら、間違いなく軌跡シリーズとの出会いと答えるでしょう。というか自粛が空虚過ぎて他何もやってねぇ。

 

 

(黎の軌跡について)

 

最新作「黎の軌跡」ですが、「軌跡シリーズ後半戦、開幕」というキャッチコピーの下、新規シリーズとして過去作品から大きくリニューアルされています。特に大きな2つの変化をご紹介します。

 

・舞台

 

 

リベール王国、クロスベル自治州、エレボニア帝国と舞台を移してきましたが、今回は帝国と並ぶもう一方の超大国、「カルバード共和国」が舞台となっています。

土地自体は未踏の地で、新たな登場人物、新たな街の雰囲気を感じながらプレイすることとなりますが、

 

 

ジン・ヴァルターといった、共和国に縁のある過去作のキャラも登場し、軌跡シリーズを昔からプレイしている人には馴染みの光景も見られます。

空の軌跡以来となる、ジンとヴァルターの対決が見られるというのはアツくないですか?

 

 

ストーリーの流れは、左側の主人公ヴァンが営む「アークライド解決事務所」がこなす裏解決業が、右側のアニエスから受けた依頼を皮切りに、様々な依頼をこなしつつ、事務所員を増やしながら共和国の国難に立ち向かうというものです。

民間人を守ることが使命である遊撃士とは異なり、マフィアや結社という裏社会からの依頼であっても、ヴァンの流儀に合う内容であれば受けるという方針で、表社会だけではなく裏社会との関わりが厚く描かれるのが本作品の特徴の1つです。

 

 

・バトルシステム

 

軌跡シリーズは、僕の専門分野であるコマンドRPGであり、黎の軌跡でもその流れは受け継がれています。

が、ここにアクション要素が追加されたのが本作品の特徴です。

 

 

まずフィールドでは、キャラを操作しつつ遭遇した雑魚敵とアクションモードで戦います。

一般的なアクションゲームを簡便化したようなもので、スティック操作でキャラを動かし、〇ボタンで攻撃、×ボタンで回避、ゲージが貯まればR2で必殺技という要領です。

 

アクションモードで戦う中で、□ボタンを押すと、従来の軌跡シリーズのようなコマンドバトルに移行します。

単にアクションとコマンドバトルが独立している訳ではなく、アクションバトルで敵をスタンさせた後にコマンドバトルに移行すると、スタン状態を引き継ぐ上に初動で追加ダメージを入れて有利にコマンドバトルを開始できるため、コマンドバトルへ移行するタイミングもプレイヤーの腕の見せ所となります。

 

固定戦闘は従来通りのコマンドバトルなので、基本的にはコマンドバトルで、雑魚戦のみアクションという選択肢が生まれたという程度に思えば良いでしょう。僕のようにコマンドRPG専門で、アクションはムリ!という人でも全然問題ありません。
 

 

2.良かった点

 

紹介だけでかなり長引いてしまいましたが、続いて僕の感想に移りましょう。

まずざっくりした感想ですが、100点満点中90点、「基本的なゲームシステムは最高」という評価です。

以下、良かった点を列挙します。

 

・世界観

 

まずは新要素の1つ、「カルバード共和国」「裏解決業」という世界観ですが、個人的には非常にハマりました。

僕は過去作では零・碧が一番好きで、2大国に挟まれたクロスベルという特殊な街で、「ルバーチェ」と「黒月」という2つのマフィア組織が裏でせめぎ合う構図が気に入っていたため、裏の世界と積極的に関わる「裏解決業」という設定は僕好みでした。

 

「黒でも白でも、グレーですらない、黎(あおぐろ)い世界を生きる」

 

という言葉がカッコ良くて刺さりました。

後、「解決事務所に持ち込まれた1つの依頼から、物語が動き出す」という入り方も僕好みでした。

 

メイン8人の新キャラも個性溢れる面々で、全員好きになれました。

物語が進む中で徐々に人数が増えていき、アークライド解決事務所の戦力が増強されていくのを実感できることでしょう。

 

 

特にアニエス(右側)は、最初はただの高等学校生に過ぎないのですが、内に秘めた芯の強さを徐々に開花させ、最後は立派なメインヒロインにまで成長していきます。

零だと特務支援課の4人が等しく成長する様子を見られるように、満遍なくスポットが当たる印象でしたが、本作は特にアニエスの成長に力点が置かれているように感じられ、1人にスポットが当たるのは新鮮に感じました。

まぁ、アニエスがただの女学生からスタートした一方で、他は猟兵(フェリ)とかやんちゃ者(アーロン)とか、初めから戦闘能力のありそうな面々だからかもしれませんが。

 

 

・バトルシステム

 

新要素であるフィールドでのアクションバトルについては、「なんでもっと早く導入しなかったんだ!!!」という位優れたシステムだと感じました。

黎の軌跡を遊んで感じたのが、いくらコマンドバトルが好きと言っても、雑魚相手でもいちいちコマンドを選んで戦うのは面倒ということです。本作品では、雑魚はアクション連打でさっさと蹴散らすか、少し固い敵でもアクションバトルでスタンさせ、弱らせてからコマンドに移行しサクッと倒すことで効率的に進めることができます。

僕にとって雑魚戦は、コマンドをちまちま選んで戦うしかない苦行でしかなかったのですが、アクションモードでサクサク進められるようになり、緻密なコマンドバトルの合間のリフレッシュタイムという意味を見出せました。

 

そうは言ってもアクションバトルすら飽きを感じたら、結局雑魚から全逃げに落ち着くのですが、それでもアクションモードのお陰で快適さが増しています。

今までは、アクション音痴の僕が敵避けに失敗し(通算数百敗)、敵シンボルに接触すると、バックアタック&逃走失敗で削られる憂き目に遭って来たのですが、本作はうっかり敵と接触しても攻撃を受けるまでには数秒の猶予があるため、そのまま物理的に逃げだせば簡単に突破できます。いちいちコマンドバトル画面に遷移することも無いため、快適そのものです。むしろ「過去作の方がアクション音痴には苦しいのではないか・・・?」と思うレベルです。

アクションバトル自体は、〇と×とR2しか押さず、テイルズのように覚えたスキルをセットする要素も無いようなシンプルなものですが、あくまでメインはコマンドバトル、個人的にはこの位単純なシステムで丁度良いと思います。

 

また、コマンドバトルはBPとオーダーが廃止され、パラメータはHP・EP・CP・チャージゲージの4つとなりました。

正直僕の処理能力では、BPまで管理するのはパンク気味だったので、単純化されて良かったと思います。BPとオーダーは人類には早すぎる代物だったのだ・・・

 

 

後は細かくなりますが、戦術オーブメント「ザイファ」のシステムも気に入りました。

「体力1」や「防御1」といったクオーツをセットし、キャラを強化する点は従来と変わりませんが、列に並んだ色の合計値に応じて、例えば「防御の列に属性値が土×8のクオーツが並べば、味方が攻撃を受ける時に20%の確率でダメージを軽減する盾を発動させる」といった、「シャードスキル」を使用できるのが今回の新要素です。

 

過去作品では、クオーツの色の組合せで使えるアーツが変わるという要素があり、いつの間にか廃止されてしまいましたが、似た要素が復活したということです。僕としては好きな要素だったので嬉しい限り。

また、単純に数を繋げるだけではなく、「攻撃の列なら攻撃関係のシャードスキル、防御の列なら防御関係のシャードスキル」と列によってスキルの位置づけが変わったり、「キャラによって特定の色しか置けないスロットが存在し、置けるクオーツの色は縛られるが、土×2のような属性値が2倍になる」という細かい仕様があったりと、奥が深く感じられました。

 

総じて、アクションバトルやシャードスキルといった新要素は面白く、それでいてアクションバトルの単純な操作やオーダーの廃止など、複雑過ぎるとプレイの快適さが損なわれかねない部分が上手く簡略化されていたため、システム面では過去作品の中で最高という印象を持ちました。

 

 

・レンちゃん可愛い

 

結社の元執行者No.XV「殲滅天使」に始まり、空の軌跡から零&碧や閃と、軌跡シリーズの多くの作品で登場したレンですが、カルバード共和国にも留学生の名目で登場しています。

元執行者という暗い過去を持ち、戦闘能力の高さは勿論、導力ネットに精通した頭脳明晰な切れ者としても活躍でき、空の軌跡での可愛すぎる幼少期時代が存在するなど、色々な側面で軌跡シリーズで一番好きなキャラですが、黎の軌跡でも「無敵の生徒会長」として活躍します。

アニエスの先輩役で関わりが多いせいか、サブキャラでありながら登場頻度が多いのも嬉しかったです。

 

 

17歳で後輩を持つ立場となり、空の軌跡時代と比べるとすっかり成長しましたね。

 

上述のジン・ヴァルターや、ツァオ・銀といった、共和国に馴染みのあるメンバーが出てくるのは当然ですが、特に縁は無いが留学生や遊撃士の増援という名目でレンやフィーが登場してくるのは、「単に人気キャラを出したかっただけでは?」という疑惑があります。

まぁ、僕はその目論見にまんまと引っ掛かりましたが。いいぞもっとやれ。

今後ともレンには登場し続けてほしいですし、フィーも軽快な動きをアクションモードで操作できた時は感動しました。

 

 

最後は僕の個人的なキャラ好みに脱線してしまいましたが、世界観、バトルシステムというゲームの基盤となる要素は本当に最高でした。

100点満点、いやそれ以上あげたいレベルです。なんですが・・・ね。

 

 

3.悪かった点

 

忖度なく感想を書くと、「最高なゲームに仕上がり得る基盤を持ちながら、昇華しきれなかった惜しい作品」という印象を持っています。

昨年の創の軌跡は3シナリオ+夢幻回廊で上手くまとめた傑作で、特に不満点はありませんでしたが、本作はプラス要素も多い一方、残念ながらマイナス要素も散見されました。

ゲームの基盤や、そこから派生するシナリオ・バトルの根幹部分は最高レベルに達しているのに、細かな欠点が随所で気になるせいで没入しきれなかった部分がありました。ざっくり書くとこういうことです。

 

・ショボい印象を受ける部分があった

 

ゲームの進行に支障をきたす訳ではないが、何か気になるという箇所が結構ありました。

 

・時々ロードが長い

・処理落ちする

・店のカウンターを訪れても店員が表示されるのに数秒掛かる

 

閃Ⅳや創を遊んでから1年ほど経過しているため、ちゃんとは覚えていませんが、「こんなに気になったっけ?」という印象を持ちました。

原因の1つかなと個人的に疑っているのが、PS5の存在です。

元々PS5用として開発していたが、PS5が思った程流通しなかったせいでPS4用に発売したので、PS4で起動させるとショボく感じた。という仮説を持っていますがどうなんですかね?

驚くべきことに、PS5が発売されてから1年近く経過しています。まだ現物を見たことすらないけど。

来年こそはPS5が買える状態となり、軌跡をPS5で遊べるようになれば、スペック面での不満は解消するかもしれません。

 

ただ、それ以外でも物足りなさを感じる部分はありました。

ボスの多くがHPマッチョで行動パターンが似たり寄ったりで時間が掛かるだけとか、シナリオも裏社会の組織同士の対立構図を分析しつつ、各組織と上手く是々非々の関係で乗り切る様を期待していたのに、実際は各組織が仲良しこよしで1つの悪に対抗するだけに留まったりとか、工夫の余地を感じました。

 

とりあえず文字にしやすい部分を例示しましたが、文字にしづらいとか既に忘れた要素を含め、細かく気になる点が随所にあったということです。

 

 

・ボイス入れが中途半端

 

まぁ細かい点を気にするかは割と主観に左右されますし、我慢すれば良いのですが、どうしても我慢できなかったのがボイスの部分です。

別に完全フルボイスを期待している訳ではなく、ストーリーの根幹に関わる部分さえボイスが入っていれば、細かいクエスト等はボイス無しの文字送りだけで十分です。

が、本作品では、

 

片方はボイス入りで喋り、もう一方は喋らず文字を見るだけ

 

という描写が多くの場面で見られます。

記憶が定かではないのですが、こんなの過去作品ではありましたかね・・・?

相手のキャラはボイス入りで喋っているのに、主人公のヴァンは喋らず文字だけとか。

 

ボイスだけの場面なら、会話は耳で処理して、視線はキャラの姿に注目できますし、文字だけの場面なら、我慢して文字に集中しようと思えるのですが、ボイスの有り無しが混在されると、キャラと文字のどちらを見れば良いか混乱します。

 

別にボイスを増やせと言っている訳ではなく、ボイスだけのシーンと文字だけのシーンをはっきり分けてくれさえすれば良いのですが・・・

今後の作品もこうなるのは嫌なので、後でアンケートにでも意見表明しようと思います。

 

開発側もどのシーンが佳境かは理解しているのか、各章のラストなど、ストーリーの中でも重要なシーンはフルボイスとなっており、没入感を持ってストーリーを楽しめたのですが、それ以外の部分は中途半端な印象で、どうでも良い部分で評価を下げてしまった印象を持ちます。

先程ラスボスを撃破したばかりということもあり、ラストのシナリオや、戦略性が一味違うラスボス戦で最高に熱いテンションを引き摺っているのですが、その前の細かい部分を振り返ると、盛り下がる部分もあったなという印象です。

 

 

以上「英雄伝説 黎の軌跡」の感想でしたが、いかがでしょうか?

基本のシステム部分は最高に感じられたので、次回作以降も本作を引き継いでくれれば、また良作が生まれるだろうという期待は持てました。

後は細かい部分、ゲームの仕上がりが改善され、95点、果てには100点満点まで評価が上がってくれたら良いなと思います。

 

細かな難点はあれど、システム部分が洗練されており、従来の軌跡シリーズファンの方なら、後継作品として楽しめること請け合いですので、是非遊んでみてください!

では(^^)/