梅雨の間の晴れた朝
愛知のムシムシはハンパない
モワッとした空気に包まれながら
大学の構内を急ぎ足で歩く
大学には木々が多くて
草いきれに圧倒されながらも
こういうの嫌いじゃないなと思う
授業に遅れないようにと
走っている学生もいる
私も開始時間ギリギリだ
教室の電気もつけずに
話もせず
固まってしまった置物みたいに
学生がポツンポツンと座っている
1限だからまだ眠いよね
授業が始まっても
誰も話さない
授業中は静かにと言われて育ったからなのか
コロナ禍を経験して
喋らないことが常識として身についたのか
無駄に静かな気がする
今はパソコンもタブレットも
キーボードのタッチ音すらしないから
下を向いて文章を作っているのか寝ているのかもわからない
それでも提出期限があるから
今日書かなければ家で書くしかない
そんな無駄なことはしないだろう
タイパが悪いのは一番嫌う年頃のはず
そもそも課題が多くて忙しすぎるとぼやく学生たちだから
授業中にできる課題なら家に持って帰りたくないはず
コロナがなくなったわけじゃないから
5類になっても
ほぼ全員がマスクをしている
(私も)
ますます寡黙になるわけだ
やる気があるのかないのかもよく分からない
文章を作るのに不明なところが出てきて
1人2人と手があがる
お!
書いてみたらここははっきりしていないってわかった???
こういう瞬間が好き
彼らの人生の何万分の1か(もっと少ない?)
役立った気がして…