28年前の今日 午後3:20に
息子はこの世に出てきた
帝王切開だったから
生まれたというより
出てきた…が正しい
この世に出てきた最初の写真がこれ
産院が撮ってくれたポラロイド
この子と一緒に出てきたのは
1kgもある膿腫だったらしい
ことあるごとに
君の兄弟は膿腫だからねと笑って話したっけ…
悪いところは
ぜ~~~んぶ膿腫君が持って行ってくれたんだから
君は
ぜ~~~んぶいいとこだけが残ってるはず(かな?)
看護師さんが写真を撮ってくれた頃
私は
ジェットコースターの上にいた(笑)
麻酔が切れる直前
あっちとこっちを彷徨っていたときに
私はジェットコースターというより
螺旋状の透明のビニール管の中を
ひたすら落ちて行っていた
それを見ている
家族たちの顔は見えるのに
落ちていく恐怖に
「あ゛~~~~」と叫んでいただけ!
(本人は叫んでいたつもりだったが
私が覚醒するのを待っていた
夫や両親は
「なにやら言っていた」という程度だったという)
今日は
息子の28回目の誕生日だ
当日はいなくても
まいとしGWには
みんなでお祝いをしたのに
28年間で初めて
家族でお祝いができなかった誕生日だった
もう28年も前のことなんだなぁ
私はずっと子どもが嫌いだった
自分の子はかわいいと
大人や友達から言われていたのに
私は生まれてきた子を手放しでかわいいとは思えなかった
それは
怖かったからだと思えるが
28年前は
ただただ
自分が自分の子すら
無条件に「かわいい」と思えるわけじゃないことに
戸惑ったし
申し訳なくも思った
子どもが生まれた後も
私たち夫婦には子どもはなくてもよかったと思った
(今も正直それはそうだと思っている)
10歳くらいになって
やっと息子を面白いと思い
面白い≒かわいいと思えるようになってきた。
それ以降は
どんどん面白い≒かわいいと思う感情に
自分でも不思議なくらいだった
高校生の頃の息子は
とんがっていて生意気で
そこがすご~~~く好きだった(苦笑)
大学生になり生まれ育った家を出て
一人暮らしをして
就職をして
結婚もした
そして離婚も…
転職もした
どんな時も
「自分で考えて自分で決めることが大切」
とだけは
伝えてきたつもり…
28年間の間に
いくつもの決断があったに違いない
そして
たくさんの迷いも…
これからも
たくさん迷ってたくさん決めていく機会があるはず
どんな時も
しっかり自分で考えて決めていってほしい
後悔したって自分で決めたことなら納得はできる(はず)
自分の足で歩いていく
そんな覚悟を持って生きて行ってくれたら
母はそれだけでうれしい
君のことが大好きだよ
君がいてくれて本当に幸せだと思う
やっとそんな風に言えるようになった気がする
まだ
面と向かっては言ってないけれど…
28歳のお誕生日おめでとう