「おお、三つともそらで言えるの、えらい」


 灯子は、少し大げさに手を叩いた。


「信長、秀吉、家康でしょ? 順番は覚えときなさいって、先生も言ってた」


「なるほど。で、どれが好きだった?」


「またそれ聞くの?」


「先生にも聞かれた?」


「うん。で、二番目って答えた」


「……あー、っぽいわ」


 灯子は、笑いながら頷く。


「鳴かぬなら鳴かしてみせよう、ね。
なんか、あなたの部活のコーチが言いそうだもん」


「それ、教室でも同じこと言われた」


「歴史の先生も見る目あるね」


 そう言って、


灯子はフライパンの火を止めた。



つづく