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今から25年位前、TDKの協力工場に就職して、
自動巻線機のオペレーターをやっていました。
弱電部品の工場で、フェライトコアに銅線を捲き
付ける機械を、24時間交代勤務で動かす工程・・・。
自動巻線機だからって、回り続けてくれるわけでは
なくて、線が絡まったり切れたりで、メンテナンスが
主な仕事なんです・・・。
時には、機械を分解して、調整する事も・・・。
この部門を監督する主任がいたのだけれど、
その人よりも、ただの作業員のH氏の方が、この
分解調整には長けていたのです・・・。
主任が、上からの評価がいいのも、この作業員が
いたからのように思います・・・。
その後僕は、希望していた営業に空席が出来た為、
営業としてダンボールを販売しました・・・。
この会社は、弱電の協力工場と機械加工部品製造、
さらには、TDKなどに向けてダンボールも販売して
いたのです・・・。
その1年半後、機械加工部品の品質管理部門へ。
機械加工で出来た、金属加工品の検査と品質管理
が、仕事のほとんどでした。
そんな中、TDKが主催していた、「品質管理と工業
標準化セミナー」に参加して勉強させてもらいました。
秋田から仙台まで行き、1週間に亘る宿泊研修です。
今まで、営業畑を中心に歩いて来た僕にとって、
このセミナーはとても勉強になりました。
ただ、成績はそれほどではなかったですが・・・(笑)
落ちこぼれ受講生だったのですが、品質管理の
基本だけは、しっかりと心に刻みました・・・。
品質というと、食品等がすぐに思い起こされますが、
サービスにも品質があります。建設にも、教育にも、
ありとあらゆる物の質の向上が、品質管理なのです。
品質とは、顧客が支払う「対価」に対する「価値」。
品質管理とは、顧客の要求を満足させる品質を
持った製品を作り出し、顧客に提供することです。
品質保証とは、その作り出した製品の品質維持を、
常に同じ製品の製造を、目指すものなのです。
この製品という言葉を、サービスに置き換えても、
同じことが言えるのです。
この時に言われたのが、「建設業やサービス業
等では、この品質保証ということが、あまり推進
されていません」ということでした。
たしかに、建設業やサービス業では、ケアレスミス
により事故が起きたり、人命が危険にさらされる
ことが、多かったように思います。
今回の原発事故を見てみると、起こるべくして
起きた事故と、言う事が出来るでしょう。
たしかに、未曾有の想定を遙かに超えた天災で
あったことは、間違えのないことです。
でも、今までにも何度かの大きな地震により、
原子炉の運転が緊急停止や手動停止したことが
あるのです。
その都度、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」じゃないが、
対策を考えずに、安堵していた様に思います。
もっと大変な事になったことを想定しての対策が、
一切考えられなかったと思えてなりません。
もし、この品質管理・品質保証ということを学んで
いたなら、P・D・C・Aや特性要因図などを使って、
さらに重大な事故や災害が発生した時の対策が、
組まれていたと思うのです。
前にも言ったように、僕自身は品質管理・品質保証
セミナーの落ちこぼれ受講者です。
計算問題などが多くて、その間違いが多かったので、
合格点には達していなかったようです。
でも、セミナーの中で何回か行われた飲み会は、
全て出席していたので、お情けでの合格でした。
しかし、品質管理・品質保証の基本だけは、
しっかり学んだと思っています。
とても危険なものを扱い、日本で一番危険な工場の
管理体制が、これ程までにずさんだとは呆れます。
本当に現場を良く知っているのは、ネクタイを締めた
東電社員ではなく、実際に作業をしている、下請けや
孫請けの現場作業員なのです。
そういう人間から、しっかりと現状を聞き、明確な
指示を出さなければ、これだけの大きな事故の
終息はないと思います。
東電に任せている政府も、いけないと思います。
専門家に、直接指示を出させて解決する以外には、
方策はないと思います。
IAEA(国連原子力機関)も、支援を表明しているの
だから、すぐにでも依頼することだと思います。
特に今回の漏水の件は、すごい勢いで流れる水に、
コンクリートを流し込むなんてバカな方法は、誰が
考えたのだろうか。高分子ポリマーも同じ。
一旦水を止めなければ、固まるはずがないのは、
素人が考えても分かりそうなものだ・・・。
そんな事しか考えられない人間ばかりでは、到底
この難関は乗り切れないと思います。
すごい勢いで流れてくる水を、一旦止めてから、
固める方法か、別のルートに水を流しておいて、
その間に補修するしか手はないと思います。
日本の危機なんだから、もっとまともな対策を考え
られる人を、現場に送って欲しいと思います。
ニュースを聞くたびに、呆れてしまいます。
(ここまでは、漏水が止まる前に書いた文です)
何とか漏水も止まり、最悪の事態は回避された様に
思いますが、まだまだ数々の難関が待っています。
しっかりと、この事態を収めてもらいたいものです。
そして、7日深夜の震度6強もある最大余震・・・。
またまた、半日にわたる停電・・・。
秋田の火力発電所は、震度5で運転停止・・・。
東北全体で400万世帯が停電してしまうという、
とても脆弱なライフライン・・・。
そちらに対しても、品質管理・品質保証をしっかりと
お願いしたい・・・。
今の人間で出来ないのなら・・・、
僕を雇ってください・・・(笑)
力の限り、頑張りますから・・・。
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