新丸の内ビルで唯一のミシュラン☆レストラン、オーグゥ ドゥ ジュール ヌーベルエール にランチタイムに訪問する機会を得た(自腹)。ランチのコースは3種類あり、平日限定3,800円のコースは、オードブル、メイン、デセールから構成されるプリフィックスである。さらに前菜やメインを自由に4皿から選択できる6,000円のコースや、おまかせの10,000円のコースもある。

この日のメニューは前菜がフォアグラ、サーモン、野菜のマリネの3種類から選択可能であったが、サーモンを選択。メインは魚がホタテ、イカ、ホウボウとクスクス、肉料理が 牛ほほ肉の赤ワイン煮込みで、肉を選択。 デセールはクリームブリュレ、ライチのシャーベット、栗のムース、チーズのムースの4種類から栗のムースを選択した。

ランチなのでワインを我慢し、スパークリングウォーター(これも3種類ある)で喉を潤していると、まずはアミューズとしてカボチャのブリュレが運ばれてきた。見た目はデセールのクリームブリュレそのものである。口に運ぶと、かぼちゃの自然な甘味が広がり、前菜に期待が膨らむ。

パンは食感が柔らか目で、口当たりが良い。温めて供される。バターは2切れあり、一切れには紫色した岩塩で装飾されていた。

前菜のサーモンは、厚切りで白ごまでトッピングされていた。ナイフがすーっと入り、ジューシーなサーモンが口の中でとろける。ほぼレアで絶妙の舌触りである。付け合せにはエンジェルヘアくらい細く刻まれたキュウリが繭状に巻いてあり、きわめて精密な印象を受ける。ほんのわずか、サーモンのクセが気になったが、ワインと合わせたら良かったのかも。

メインは牛ほほ肉の赤ワイン煮込みこんなに美味しいのは、フィリップ・バットン氏が腕を奮っていた時代のエブリーヌ以来(プティブドンでも2~3回ほどいただいたが、それほど印象がなかったのは気のせいか)。肉の上に、少量降りかかっていた岩塩(白色)がアクセントとなっていた。これもとろけるような食感で美味しかった。

デセールは栗のムースのチョコレートソース掛け。ゴルフボールより一回り大きなビリヤードくらいの大きさのムースで、チョコレートソースが別の器で盛られてきた。リキュールが効いており、見た目ほどの重量感はない。

最後のコーヒーには紅茶風味のフィナンシェ値段表示には税金とサービス料金が含まれており、会計は極めて明瞭。コースにスパークリングウォーター2本を付加して3,800円x2+800x2=9,200円となった。

値段もそれなりではあるが、新丸ビルのレストランでは出色の一店であることは疑いはない。次回はディナーでゆっくりワインとともにマリアージュを楽しみたいものだ。

オーグゥ ドゥ ジュール ヌーベルエール
東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング5F
03-5224-8070