新宿に本店がある老舗の中華料理店。まだ支店などない、20年くらい前に、本店のある新宿も「別館」だったので、「本館」はどこかと聞いたら「中国」と返答された記憶がある。ともあれ、その後、新宿店もキレイになったし、最近では立川など各地にチェーン展開をはじめているようだ。有名店だけに新丸ビル店もいつも賑わっており、行列ができることもしばしば。

そんな新丸ビルで営業している随園別館 のランチメニューは、1,260円から三千円超まで各種のセットが選択できるが、「北京料理」とのことなので、大好物の北京ダックが含まれる1,990円のFランチを奮発。

Fランチの内容は、北京ダックをはじめ、海老と青菜の炒め物、豚の角煮、スープ、杏仁豆腐、とさすがに豪華ラインアップである。

北京ダックは鴨の皮のみを、きゅうり、葱、味噌でつつむ北京スタイルであるが、そこはランチ価格ゆえ、皿の上には1セットのみで、ちょっと悲しい。それほど期待はしていなかったものの、やはり皮はそれほど、カリッとしていなくてクリスピー感に乏しい。身も一緒に食べる上海スタイルならまだしも、皮が身上の北京スタイルなら、もう少しパリっとした食感が欲しいところ。味噌も凡庸でそれほど独創的ではなかった。

スープは冬瓜がけっこう入っており、量もたっぷり。海老と青菜の炒め物は、海老よりも青菜のボリュームが多かったが、数少ない海老はぷりぷりの立派な海老だった。やや味付けは濃い。豚の角煮は、一枚一枚がかなり薄いので、食感にはやや欠けるが、柔らかく煮てあり、こってりと濃厚なご飯が進む味付けだ。杏仁豆腐は小ぶりな器のミニサイズであったが、クリーミーでおいしかった。

混雑していることもあり、やや接客は難ありか。新丸ビルには他に中華料理店は四川豆花飯荘 くらいだから、競争力は高いかも

随園別館
東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング5F
Tel 03-5224-8177