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2013/10/06(土)   天候:快晴

コース:北沢峠-仙水峠分岐-栗沢山-アサヨ峰-早川尾根小屋-広河原峠-広河原峠入口-広河原
7:20出発、14:35帰着 7時間15分

標高の高い所では、紅葉、黄葉の鮮やかな季節となりました。先週の後立山連峰の山行に気を良くし、2週続きの紅葉狩りに南アルプスの早川尾根を歩いてきました。天気にも恵まれ、素晴らしい眺望と紅葉、そして雲海、贅沢過ぎる秋の休日を楽しみながら、北沢峠から広河原への縦走となりました。
 そもそもは金曜日から立山、剱岳へ向かう予定で、山小屋の予約も済ませていました。しかしながら土曜日の天気予報は完全なる雨、悩んだ末に山小屋の予約をキャンセルして、日曜日の日帰り山行に変更です。そして思い浮かんだ行先は、一度歩いてみたかった早川尾根。その玄関口となる芦安駐車場までの移動は2時間強、移動のストレスも軽減できますし、何度も訪れたことのある場所です。気楽なアプローチ故のゆとりの計画で、アサヨ峰を抜けて甲斐駒ケ岳の絶景を楽しみながらの稜線歩きです。
 紅葉の季節とは言え、真夏のそれとは比較にならないハイカーの少なさで、5:00少し過ぎて到着した芦安駐車場はガラガラで、日曜日にも拘らず第一駐車場へ普通に案内され駐車です。そして5:30の始発バスも余裕の座席確保で、うたた寝しながら広河原へ移動します。そして広河原で乗換えたバスも同様に余裕があり、今日の出発場所である北沢峠に到着です。バスを下車するほとんどのハイカーが甲斐駒ケ岳や仙丈ケ岳を目指し、そちらの登山口へ向かうなか、人気の少ない登山道を好む偏屈なハイカーは、まずは仙水峠への分岐を目指し、7:20の山行開始です。
 休業中だった北沢駒仙小屋が昨年建て替え工事を行っていた現場は、この目で見て知っていましたが、完成した綺麗な小屋には“長衛小屋”の看板ですからよく解らないところです。そしてその小屋を過ぎてから、仙水峠への分岐を道標に従い栗沢山方向に進み、稜線に出合うまで続く急登に身を置きます。森林限界などまだまだ遠い急登を黙々と進み、時折背後に見える仙丈ケ岳や、高度が上がる程に鮮やかに変化していく葉の色に足を止めて、静かな秋の山を楽しみます。そして進行方向左手に甲斐駒ケ岳の絶景が現れ始めると、辺りの木々の背丈も低くなり、栗沢山の頂もすぐそこです。
 眼下に雲海は広がっていますが、頭上には雲ひとつない青空で、まずは栗沢山に登頂です。そしてそこからの眺めは、本当に「素晴らしい」の一言です。北岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山、そしてこれから向かうアサヨ峰、雲海に浮かぶ八ヶ岳なども含め最高の眺めです。最大でも3~4人程しか滞在していない山頂も静かで、聞きしに勝る早川尾根の素晴らしさに大感動です。そして15分程の休憩を終えてアサヨ峰を目指し、優雅な稜線歩きです。
 1時間弱歩いて登頂したアサヨ峰からの眺望も素晴らしく、栗沢山からのそれに雲海に浮かぶ富士山も加わります。しかしなんと云ってもここからの眺望一番は甲斐駒ケ岳でしょう。素晴らしい。甲斐駒ケ岳は絶対にここからの眺めが一番です。そしてその裾野に広がる雲海と紅葉、美しくない訳がありません。30分程でしたがこれ程までの眺望を楽しむ、素敵な時間を過ごせたことに大感謝です。そして進行方向である鳳凰三山方面の雲行きが怪しくなってきた頃に、そろそろ出発しなければなりません。広河原からの最終バスに乗り遅れる訳にはいかぬ、今日は切ない日帰りなのです。
 色づいた木々に囲まれた、薄く霧に包まれた稜線を淡々と進み、早川尾根小屋を通過し、この稜線からの下降点である広河原峠に到着です。薄い霧とは云っても頭上の空は青々としており、時折見ることの出来る景色は相変わらずの素晴らしさです。細かなアップダウンが多く少々疲れる行程でしたが、総じて気分の良い稜線歩きとなりました。そしてピンクテープを見落とすとルートを外してしまいそうな、足元が悪くあまり踏まれていない急傾斜な下山路を慎重に下り、今朝バスで通った林道に出合いそこを15分程歩き無事に広河原に帰着です。
 どんな山行でも青空が一番です。仮にピークハントだけが目的でも、晴天に越したことはないでしょう。日帰り山行の良さは、直前の天気予報次第で行先の変更が容易なことです。ましてや単独行なら尚更です。今更ですが“山は一人が一番いい”今日の締めはこんなところでしょうか。次回は紅葉の浅間山かな?そろそろ高山は終わりにしないといけませんね。


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