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2013/07/13(土)   天候:曇り時々晴れ

コース:塩見小屋-本谷山-三伏山-三伏峠-鳥倉登山口-鳥倉林道ゲート前
5:30出発、11:00帰着 5時間30分

 早発ちの同宿者がガサガサと身支度をする音で目を覚ました4:00少し前、小屋の外へ出て頭上を眺めると薄っすらと明けてきた空には薄めの雲がぎっしりです。辛うじて塩見岳のピークは望めますが、昨日の夕方までは鮮やかに望めた南アルプスの名だたる山々は、その輪郭が何となく分かる程度です。そして体調はと云うと、ゆっくりと睡眠をとれた筈なのですが、疲れが抜け切れていない様子で何となく身体が重く、そして左足にも違和感を覚えます。そんな空と身体の状態ですから、気持ちもネガティブに走ってしまいます。とりあえず今日の予定作成は先送りし、出発準備を整え4:30の朝食です。
 昨日の夕食に引き続き小屋としては上々の朝食を、同宿者で褒めあいながら囲む食卓では今日の天気の話題ばかりです。結局の所、“今日の天気は下り坂で速やかな下山が望ましい”となり、鳥倉林道に向かう同宿者は全て寄り道なしの下山の様子です。当然ながら一度マイナス思考に走った当方も例外ではなく、昨日にあれほどの眺望に恵まれたことに感謝をし、寄り道なしの下山に決定です。
 時間にゆとりの二日目になったため、早々に小屋を後にする必要はありません。朝食後の気ままの時間を楽しみながら、雲の隙間に丁度上がってくる朝日を眺めます。ご来光と云える程の朝日ではありませんが、周辺の雲々を赤く染めた状態も美しく、日常では取れることのない貴重な時間と空間に嬉しさを感じます。そして同宿の登山客が三々五々に出発し始めた5:30、こちらも一人のんびり下山の行程に入ります。
 昨日に通ってきた道ですが、反対側からの目線はまた異なり、往路では気付かなかった花々や景色に足を止める余裕の行程です。しかしながら、やはり天気は下り坂の様子で、歩き出してから30分程で塩見岳のピークは雲に覆われ、辺りの山々も薄い霧に包まれ始めています。そして往路と同様に厳しさを感じる細かな登り返しを何度もやり過ごし、本谷山を越え三伏山を抜けて、小屋を発ってから3時間を要し三伏峠に到着です。
 ここまでの行程では前日に三伏小屋泊まりの登山客と多くすれ違い、ここからの下りでは3連休の初日で大挙して訪れる、鳥倉林道からの登山客とすれ違う面倒な道中です。やはり登山の1パーティーはせいぜい4~5人まででしょう。10人を超えるものなど論外で、団体バスで訪れるハイカーなど邪魔者以外の何物でもありません。
 さて、愚痴は控えておきましょう。三伏峠からは10分割された道標を頼って下るツヅラ折りの登山道、そして林道に出合ってからは、駐車場を目指す緩やかに下る舗装路です。最後の最後に決まって訪れる舗装路歩きに今回も閉口してしまいますが、それを30分程でやり過ごし、無事の下山となりました。
 今回もまた中央道を反対側まで出向く遠征となりましたが、初日の快晴のおかげでとても充実した山行となりました。足の不調、それ故の運動不足、と懸念材料ばかりを抱えての夏山シーズンになってしまいましたが、そんな中でも己と相談して無理のない山行を目指したいものです。何れにせよ一泊山行が限界になってしまうかもしれませんが、“山は逃げませんから!”と己を納得させるしかありません。ですがどうなのでしょうか。本当の所は“山は逃げずが、登山者は老いる”。やはり己を律する必要はありますね。


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