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2012/09/09(日)   天候:快晴

コース:瑞牆山荘-富士見平-大日岩-砂払ノ頭-金峰山-砂払ノ頭-大日岩-富士見平-瑞牆山荘
7:25出発、15:05帰着 7時間40分

 さして多忙ではない週末に、前々日までの曇天予報が前日に晴天予報へと好転してしまうと、山への気持ちが抑えられなくなってしまいます。よくある週末の悪癖なのですが・・・。僅かな時間で行き先をあれこれと考えた結果、駐車スペースの確保が比較的に安易で、それなりに標高の高い、奥秩父の盟主と称され日本百名山の一座でもある金峰山を選び瑞牆山荘よりピストンで行ってきました。
 金峰山は数年前に、一番人気があり一番容易く登頂することの出来る、大弛峠より登ったことがあり、瑞牆山荘も数年前に瑞牆山に登った際に起点としたことがあるので、ある程度の状況は想像ができていました。そんな気持ちの余裕からでしょうか、朝の作業が全てゆっくりとなり瑞牆山荘を7:25の幾分遅めの出発となりました。
 瑞牆山の分岐となる富士見平までは徐々に高度を上げながら樹林帯の中を進んでいきます。瑞牆山への登山客が多くを占めるこのルートは富士見平から金峰山へのルートとは異なり賑やかな行程です。富士見平で水分補給程度の小休止をとり、人気が極端に少なくなった登山道をその先の大日小屋を目指し前に進みます。金峰山小屋泊まりであろう下山者と行き違うことはあっても、先行者に追いつくこともなく、後方より追い越されることもない寂しい行程を進み大日小屋に到着です。こちらでは先行者数組が休憩をとっていて、束の間の寂しさ解消です。
 大日小屋での小休止を終えて、30分程歩を進めると大日岩に到着です。この辺りから木々の背丈も低くなり瑞牆山などの花崗岩を露出した周辺の山々の様子がきれいに見え始めてきました。南アルプスには雲がかかり、甲斐駒ケ岳の山頂が少し見えるだけの寂しさでしたが、快晴の青空の下これ以上の贅沢を求めては罪ですね。森林限界が近くなり明るさを増した登山道を、時折見せる景色を楽しみながら、のんびりと進み“砂払ノ頭”に到着です。  
 森林限界を越えたここから山頂までの稜線は、進行方向も背後も素晴らしい景色に恵まれた1時間ほどの行程です。風が少々強いですが、その風が雲を流し、山頂のすぐ横に顔を出すこの山の象徴である五丈石が、真っ青な空を背景にそびえる姿を演出してくれているかのようです。しかしその素晴らしい景色とは相反し、足元の悪い岩場歩きは思いのほか体力を消耗し、登頂した時には足腰に疲労を感じ始めていました。高度差1000m以上の登山です。やはり堪えますね。
 青空の下の山頂からの眺望は、富士山や八ヶ岳などの遠くの山々には雲が掛かっていましたが、周辺の奥秩父の山々はきれいに見ることができました。風が強く寒さを感じたため上着を羽織ってから腰を下ろし昼食としました。五丈石に登っている登山客が何人もいましたが、この強風の最中で危険を感じないものかと半ば呆れながら、ほとんどが大弛峠からであろう大勢いる他の登山客の観察を始めると、スニーカーにジーパン姿の若者もおり、昨今の登山ブームも如何なものかと考えてしまいました。
 朝の出発時刻が遅かったことに加え、予想以上に往路で体力、時間ともに消費してしまった影響から山頂でのんびり過ごす余裕がなく40分ほどの休憩で下山の途につきました。風が強く長時間滞在するには不向きな環境であったため、名残惜しさを感じることはさほどありませんでしたが、ただただ計画作りの未熟さを反省です。山頂から“砂払ノ頭”までは足元に注意しながら、のんびり歩きで景色を楽しみ、その先からは来た道のただひたすら早脚での下山となりました。
 怪我もなく無事の帰着となりましたが、日帰り登山は時間に余裕があるに越したことはないですね。今日もまた天候に恵まれた素敵な山行になりましたが、はやり山とは謙虚に向き合わないといけませんね。