心臓マッサージをしながら、なんで?脳出血?など色んな事を考えていた。
目は閉じていたが、初めに眼球も確認していた。両眼球が左上を見ていた。長男は偏頭痛持ちであったため、脳疾患だと思った…
お願いお願い早く救急車を!と叫んでいた。

やっと、携帯で救急要請ができた。
どのくらい時間が経っていたのだろう…
私は心臓マッサージをしながら、救急隊員と相方の会話で、いろいろ聞いているのが聞こえていた。心臓マッサージをしながら、救急隊に、17歳男性、呼吸停止、心臓マッサージしてます。早く来てください。早く早く!!
偏頭痛もあって頭だと思います!と叫んでいた!

私は心臓マッサージをする手が震え、力も出なくなり、相方に変わってもらい心臓マッサージと人工呼吸を繰り返していた。
両足もバックを土台にして高く上げ、病院でやっている救急救命訓練を思い出し、やったつもりだった…

でも、実際は手が震え、パニックで正確にはできていなかったと思う。

相方が、途中、呼吸戻ったんじゃないと言って来たため確認したが、呼吸しているかのように見えるが、長い無呼吸の後の死戦期呼吸だった…
戻ってない!!心臓マッサージ続けるしかなかった…
お互い体力も限界になり、なかなか来ない救急車に、早く早く!!そればかり叫んでいた。
その時間は、それはそれはとてつもない長い時間だった。

救急車は、要請から10分後に到着。

AEDを装着し、人工心臓マッサージ機器を付けられた長男の姿は見られなかった。

相方は、全て見ていたようで、1回電気ショックを試行したと後で聞いた。

救急車に乗り込む前、救急隊の方から、アドレナリンを今投与しましたと聞いた。

私は時間の逆算をずっとしていた。

もう、すでに20分以上経過していた…

救急車へ一緒に乗り込んだが、長男の姿を見る事が出来なかった…
言葉もかけてあげられなかった…
ただ、ただ、心電図モニターの異常音だけが、救急車内で鳴り響いていた…

私は顔を、伏せてずっと祈ることしかしていなかった…
なんで?なんで?
なんで?なんで?

そればかり、ずっと繰り返しだった