妻と付き合った当初、僕は地元の大学、妻は東京の大学だった。
就活で福岡に帰ってくることはあったが、会うのは数か月に1回程度だった。
普段は電話やメールでやり取りしていたけど、何か違うことがしたいなと思い、
絵葉書でのやり取りを付き合って2か月ぐらいのときから始めた。
何を書こうか、緊張しながら書いたことは覚えている。
手紙を出して、手紙で返事が返ってくるまでの間、ドキドキしながら待っていた。
付き合った当時は2005年。
妻がなくなった後、すこし片づけをしていたら、15年ぶりに当時やり取りした手紙が全部出てきた。
妻の手紙が10通。僕が出した手紙10通。
1年間で10往復しかしていない妻との手紙のやり取り。
だけど読み返してみると、妻のことを付き合った当初からずっと変わらない自分の思いと
最初は「好きではない」と言っていた妻も、少しずつ僕を好きになってくれた様子が手紙を通して改めて感じた。
何度も読み返した。涙が出てくる。それと当時に心がほっこりする。
当時、妻と過ごした時間は1年間の内、3週間ぐらい。会えない時間を手紙で絆を深めた付き合いたての1年間。
本当に幸せな時間だったなぁ。