走ると言う動作は・・・
単純な様で奥が深い!!
最近、つくづく実感しています。
速く走る為にどうすれば良いかと考えると、
姿勢や腕の振り方、足の運び方など
細かく修正する所は沢山あるのですが、
大切なポイントは意外とシンプルだったりします。
- 足を速く動かす
- 歩幅を広げる
この二つだけ。
単純にフルマラソンのタイムを縮めようと思えば、
- 一歩の歩幅を広くする(足の回転数は同じ速さ)
- 足の回転数を速くする(一歩の歩幅は同じ広さ)
- 一歩の歩幅を広くして足の回転数を速くする
この3つしか方法はありません。
当たり前の事なのですが、
たったこれだけのことを変えるのに
筋トレをしたり、フォーム矯正のドリルをしたり、
坂道をダッシュしたり、30km走を何度の繰り返したりと
何カ月または年単位という長い時間をかけて
少しずつ自分のフォームを変えて行く訳です。
フォーム矯正がどの様に進んで行くかと言うと、
最初は走る中で意識的に歩幅を広げて見たり、
足の回転数を速くしてみたりを繰り返し
実践していくうちに
意識しなくても自然と歩幅が広がり、
足の回転数が速くなって来ます。
スピードを上げて走れば、歩幅や回転数を
意識する余裕がなくなってしまうので、
普段のジョグの中で常にフォーム矯正を
意識しながら走る事が重要になって来ます。
歩幅を広げるのと、足の回転数を上げるのでは
どちらが簡単に出来るかと言えば、
足の回転数を上げる方が比較的簡単に出来る
と思っています。
歩幅を広げようと思うと、
どうしても着地する足を体の前方に
出す事で歩幅を広げようとする
意識が働いてしまいます。
ランニングの場合、足は出来るだけ上半身の真下
(体幹に近い位置)に着地しなければ、
前に進む力に対して
ブレーキがかかってしまうので、
歩幅を広げる場合は
着地した足で地面からの反発を得て
体を前方に運び
体が地面から浮いている
滞空時間を伸ばす事が重要になります。
地面からの反発を得る力や
体が地面から浮いている
滞空時間を伸ばす為には、
体幹の筋力強化や
地面を強く踏む技術を身に付ける
と言った部分で時間がかかります。
現状の自分の身体能力の範囲内で
速く走る工夫が出来る事と言えば、
着地の際の足の接地時間を短くする
という事です。
イメージとしては、
自分の体をボールに見立てると
分かり易いです。
空気のしっかり入ったボールは弾力があり
地面に叩きつけると、
あまり潰れずに地面からの反発を利用して
高く跳ね上がります。
一方で空気が抜けてしまっているボールは
弾力が不十分で地面に叩きつけると、
ボール自体が潰れてしまい地面からの反発を
吸収してしまう事で跳ね返って来ません。
ボールと同じように
マラソンを走る際にも
自分の体をボールと考えれば、
体幹を締めて空気の入ったボールの様に
地面からの反発を得られるフォームで走れば、
着地の接地時間を短くすることが可能です。
逆に体幹の力が抜けてしまい、
空気の抜けたボールの様に地面からの反発を
吸収する様なフォームで走れば、
着地の接地時間が長くなってしまうのです。
既にお気づきの方も
いらっしゃるかもしれませんが、
体幹を締めた着地の接地時間が短いフォームが
足の速いランナーのフォームとなり、
体幹の力が抜けた着地の接地時間が長いフォームが
私が走り始めた頃の下半身の筋肉を使って走る
速く走れないランナーのフォームになります。
着地の接地時間が短くするコツとしては、
足が着地した瞬間に、
次の足の着地に意識を向ける。
一歩一歩の着地をしっかり安定させようとすると、
どうしても着地の接地時間が長くなってしまい、
地面からの反発を吸収する形の
フォームになってしまいがちです。
着地したら、すぐに次の足に意識を持って行くと、
着地への意識が薄れて、ある意味
着地は常に不安定な状態になります。
しかし、ここが重要で、
着地した次の足に上半身を乗せて行く事で
重心移動が素早く出来る様になり、
不安定の中で安定感が出て来ます。
着地したら、次の足
着地したら、次の足
着地したら、次の足・・・・・
この意識を42km続ける事で
フルマラソンは速く走る事が出来ます。
マラソンを速く走るコツとして
着地の接地時間を短くして、不安定の中で安定感を得る
そんな意識を持ってみてください。