「オーシャンズ8」を観ました。





スティーブン・ソダーバーグ監督が手がけ、主演のジョージ・クルーニーほかオールスターキャスト共演で話題を集めた「オーシャンズ」シリーズを、新たにオール女性キャストで描くクライムエンタテインメント。
クルーニーが演じたダニー・オーシャンの妹デビー・オーシャンが主人公となり、女性版オーシャンズが結成される。
史上最強の犯罪ドリームチーム「オーシャンズ」を率いたカリスマ的リーダー、ダニー・オーシャンの妹デビーが仮釈放された。
出所したデビーは犯罪プロフェッショナルである7人の女性に声をかけ、ニューヨークで開催される世界的ファッションイベント「メットガラ」の会場で1億5000万ドルの宝石を盗み出すという前代未聞の計画を実行に移す。
(映画.comより引用)








かつて“オーシャンズ”を率いたダニー・オーシャンを兄に持つデビー・オーシャンが5年の刑期を終え、晴れて仮出所を果たします。

 

出所して早々、刑務所の中で考え抜いたプランを実行に移すべく、デビーの右腕のルーと共に犯罪のプロたちに声を掛け“オーシャンズ”を新結成します。


集まったのは一流の才能を持ちながらも冴えない毎日を送っている、ハッカー、スリ師、盗品ディーラー、ファッションデザイナー、宝飾デザイナー達。

 

彼女たちは、ファッションの祭典メットガラで、ハリウッド女優が身に付ける15000万ドルの宝石です。

しかしそこには当然厳しいセキュリティが立ちはだかります。









ハリウッド界ではこれまで伝統的な女性観としてアメリカン・ミソジニーがあり、アクション映画の主人公は男がつとめる事が主流でした。それだけではなく、男女の賃金差、女性監督の少なさといった問題がありました。

ところが近年、これまでの典型的ヒロインイメージを脱却する女主人公がたくさん出てきています。



例えばアナと雪の女王は、従来のディズニープリンセスのような王子様に救われる話ではありません。


マッドマックス 怒りのデスロードは、マックスと肩を並べて戦う戦士はフュリオサという女性ですが、彼らは対等に接しています。敵のイモータンジョーは女性の権利を奪い取る生活をしていますが、そこから女性を救い出す話ですから、フェミニズムな話であると言えます。


スターウォーズ新三部作の主人公レイは、スターウォーズ初の女主人公であり、レジスタンスを率いる強い将軍です。


ワンダーウーマンはアメコミの中でもフェミニストヒーローです。ダイアナは可愛らしさ、美しさを否定することなく、強さを持つ女性です。


ドリームはNASAの計算係に有能な黒人女性を雇い不当に扱われる彼女がそこから実力で這い上がる話です。




強い女性が描かれることが主流となる急激な変化のあった近年ですが、そんな中で今作もまたそれらに匹敵するほどのパワーを持った作品なのではないか、と思います。




オーシャンズは前3作男性のみでした。男性の特権みたいだった役柄、演技を女性も出来るようになったのは素晴らしいですね。

個性溢れるキャラクター達が良い。サンドラブロック演じるデビーは綺麗でずる賢いし可愛くもある。

ケイトブランシェット演じるルーは女性も付き合いたいと思わず思ってしまうようなかっこよさ。

セレブのダフネ役のアンハサウェイも似合ってたし、ファッションデザイナーのローズ役ヘレナボナムカーターが一番役作りが良かったような気がします。

ナインボール役のリアーナがとても可愛くて好きです。

ゴージャスな女性たちが、わざとらしくなくかっこいいのがたまらないですね。






ただ映画としては惜しいですね…。設定は良かったのに展開がご都合主義すぎたのと、綿密な計画だからかハラハラがあまりなかったのと、アクションが出来ないならもっとヒューマンに力入れて欲しかったなと思いました。意外と右腕ルーの活躍が少なかったのも残念でした。

あとはキャラクター達の成長が描かれる事がありません。これはありのままの彼女達が認められているという事で大きな意味を持ちますのでこのままで良いのですが、何か映画としては慣れない感じですね…。

脚本の完成度を気にしなければいけないようなジャンルではないかなとは思うので、あくまで気になった点として特筆しました。





今作がそれなりにヒットすれば次作も作られるでしょうし作られて欲しいのでさすれば男性陣との共演もいつかあるかも?気になっている方は是非ご鑑賞ください!