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「ダンガル きっと、うまくいく」を観ました。


実話をもとに2人の娘をレスリングの世界で成功させるべく奮闘する父親を描き、本国インドのほか世界各国で大ヒットを記録した人間ドラマ。
レスリングを愛する男。生活のため選手の道を諦めた彼は、いつか自分の息子を金メダリストにすることを夢見ながら道場で若手の指導に励む日々を送っていた。
しかし生まれたのは4人連続で女の子。
意気消沈した男は道場からも遠ざかってしまうが、ある日ケンカで男の子を打ち負かした長女と次女の格闘センスに希望を見出し、コーチとして2人を鍛えはじめる。
町中の笑いものになっても意に介さず突き進もうとする父と、そんな父にささやかな抵抗を続ける娘たちだったが……。
(映画.comより引用)



いやほんとインド映画最高すぎる事ないですか?素晴らしいです。
力強い。熱い。泣いてしまう。かっこいい。
いろんな感情を様々な角度から刺激されたような心地です。
生命力がみなぎるボリウッドの真髄なのではないでしょうか。
スポ根は外れないのですね。こんなドキュメンタリーでもなく映画でスポーツをがっつり見ることってなかなかないと思います。


この話は実話を元に作られていて、父親マハヴィル、娘のギータとバビータは実在の人物です。


正直最初なんなんだこの父親って思うんですよ。
アーミルカーンがあまりにかっこよすぎることを抜きにするとね。いやほんとかっこいい何この人。
役作りに尋常じゃなく力が入ったインドの俳優で、一番名前が知られてるんじゃないかなって人です。
きっとうまくいくの時なんか40代で大学生の役演じてましたからね。普段めちゃめちゃマッチョなのにしぼって痩せまくったんですよ。
厳しいけど頼り甲斐があり娘たちに信頼を置ききったレスラーの父親を完璧に演じていました。


ザ・インド映画って感じではないんですけど(アーミルカーンが出てるやつほぼそうかもしれないですね)音楽もダンスも凄く良いです。


カースト制度の名残のあるインドでは差別偏見の問題が根深く残っておりまして、それを背景として、それでも前向きに自分の信念を曲げずに生きていく家族の強い物語として描かれています。
事前の情報を見た感じだと、少女の頃のみをピックアップされているのかなと思っていましたが、意外にも娘たちが大人になってからのほうが長かったです。娘2人の心境の変化や交錯を丁寧に描いてくれています。
親子関係の構築の難しさ、それを乗り越えていく彼らのパワーには泣かされます。


上映時間長いのに無駄な時間がなくて素晴らしい。
スポ根ものにありがちな必殺技に頼ろうとしないスタンスも良かった。
男性の圧力に負けず強く生きる女性たちの姿が、インドの社会を批判をこめつつ映画が作られてる事が多くて、エネルギッシュなんですよね。


インド映画の革新はまだまだこれからでしょうね。期待度が高すぎます。