「彼らが本気で編むときは、」を観ました。

 

 

 

小学5年生のトモは、荒れ放題の部屋で母ヒロミと二人暮らし。

ある日、ヒロミが男を追って姿を消します。これが初めての事ではありませんでした。

一人きりになったトモは、叔父であるマキオの家に滞在することとなります。

マキオはリンコという美しい恋人と一緒に暮らしていました。それはトモが初めて出会う、トランスジェンダーの女性だったのです。

 

綺麗に整頓された部屋でトモをやさしく迎え入れるリンコ。

食卓を彩るリンコの美味しい手料理に、安らぎを感じる団欒のひと時。

母は決して与えてくれなかった家庭の温もりや、母以上に自分に愛情を注いでくれるリンコに、戸惑いながらも信頼を寄せていくトモ。

その姿にリンコも愛おしさを覚えるのです。

本当の家族ではないけれど、3人で過ごす特別な日々は至福の時間になっていきます。

 

 

 

 

美しくて心が痛む、LGBTがテーマの衝撃の本作。

生田斗真さん演じるリンコの穏やかな女性の佇まい、芯の強さに涙が止まらなくなりました。

桐谷健太さん演じるマキオの懐の深い男性演技も胸をぐっと掴まれます。

 

 

トランスジェンダーだけではなく、家族についても考えさせれます。

セクシャルマイノリティにまだ関心の薄い日本であるから、そういった問題だけを扱わず

身近な親子や家族といった内容を盛り込んだことで両問題に入り込める映画となったのかと。

 

 

(※画像はお借りしました)