先日聞いたお話です。

『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』

これが真実かどうかは別として、
比喩としては良く出来ているお話だと思います。

昔、日本が戦争に負け始めたとき、
もし世界を俯瞰して見ることが出来る立場にいたとしたら
『このまま、ここにいたら死ぬかもしれない』
と気がついて逃げることが出来たかもしれない。

けれど当時の日本では多くの人が
戦争に勝つものだと信じていたでしょうし、
徐々に危険が迫っても気がつかず
普通に日常生活を営んでいたのではないでしょうか。

本当に危ないと感じたときには、どこへも行く術は無い・・・
そんな状態だったかもしれません。

現代に置き換えると、どのようなことが言えるでしょう?

先日の新聞記事からも考えさせられるところがあります。

(限界にっぽん)第4部・続「追い出し部屋」:2 「自分が機械になった気分」
http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201307140379.html

普通に会社から言われたとおり仕事をしてたであろう中間管理職の人々が
出向でアマゾンのピッキング作業を命じられる。
そのようなことは、今後誰にでも起こりうることなのではないでしょうか?
危機感をもって自分のキャリア形成を考えていかないと・・・

会社の内側という小さな視野でしか物事を捉えていないと、
世の中の急激な変化に気がつかないことも良くある話です。
「危ないぞ!」
そう言われても、言っている方がおかしいと感じてしまったり。

新聞記事のように
ある日突然自分の身に降りかかってアタフタしても遅い・・・

自分の会社が世界で見るとどのような立場に置かれているのか?
自分のやっている仕事が
今後の社会でそのまま必要とされていくのか?

大きな変化が沢山起こっている現代では
5年後10年後を想定することは難しいかもしれません。
けれど、先のことを考えて行動し、
自分のキャリア、自分の将来は自分で築いていくという感性を
磨いていく必要は誰にでもあるのではないでしょうか?

これから何かを学び進路決定していく人も、
取りあえず・・・と目先のことで判断するだけでなく、
将来的なビジョンを描くクセをつけた方が良いと私は思います。