私はいつも、どりぃむスイッチに来てくれた皆
これから生きていくには何が必要か?

そして今ひきこもり等の状態で困っている人
救われるにはどうすれば良いか?
一生懸命考えています。
考え続けています。

私の所には、このところ週1~3件の問合せが来るようになっています。
ほとんどがご本人からの連絡ですが、
連絡をしてくれるということは
既にかなり前向き
になっているのだと思います。
だから多分、ちょっとしたきっかけがあれば動き出せる・・・
そんな状態です。

来所出来る距離の方は、メールや電話でご連絡があった後
ご本人が直接来所されます。
お話をすると、引き続き来られる方がほとんどです。

パソコン作業系だけじゃなく参加できるプログラムがあるので、
その時だけ来られたりもしています。

でも、家から出られない状態の方もおられ、
ご家族からの連絡の場合・・・
そこから先へ進むのが難しいようです。

これについて、どりぃむスイッチの皆にも意見を聞いたことがあります。
本人が変わろうと思う、
そこが一番難しいかもしれないと皆も言っていました。

人間変わろうと思ってもなかなか変われないものです。
ましてや、変わる必要性を感じていない場合
多分なかなか先へは進みません。

そのうちね・・・と思っていても、
家に居続けると人に会うのも億劫になるし
体力は衰えるし、
だんだんと人目が気になるようになるし・・・
事態が深刻化してくるので、
とにかく早く行ける場所を見つけることが大切です。

では、どうしたら本人が変わろうと思えるようになるか?
私はチャットを利用する方法を考えました。
家に居ながら、同じように悩んでいる人と繋がれる。
同じような経験をした人と繋がれる。

いきなり外へ出掛けるのは無理としても、
パソコンを使って気持ちを共有したり
リアルな相談が出来る場所って作れるんじゃないか?


「利用する人がいるのかな?」
そんな意見もありましたが、
作ってみると数名の方が利用してくれるようになりました。
チャットに慣れていない人は躊躇する面もあるようですが、
使っている内に段々慣れてくるようです。

冗談あり、マジな相談あり・・・
みんな同じような思いをした人たちなので、
とてもやさしくて、そしてリアルな経験談を返してくれます。
自分の場合はこうだったよとか、
こんな風に考えたとか、
上手くいった時、逆に良くなかった状態の時、
同じ思いをした人でないと出てこない言葉です。

遠方の方にも参加して頂けるので、
物理的に通ってくるのが難しい方にも利用して頂いています。

どりぃむスイッチに来所されたり
チャットに参加される方が、
「やっと気持ちが共有出来る人に出会えた」
「とても楽になった」

そんな風に言われています。

私は経緯をずっと見させて頂いていて、
”こうした体験を通して人は自然に変わっていくんだ”ということを
学ばせて頂きました。

チャットの場合文字での会話、
来所の場合はリアル会話ですが、
そこで自分の気持ちを話したり
人の話を聞いたりする内に
自然に”今自分はどうすると良いか?”または
自分はどうしたいのか?”が
見えてくるのではないかと思います。

そうしていつの間にか実際の行動に結びついていく・・・
不思議なほど良い方向に向かうのを感じます。

”つながることが大きな力になる”

その効果の大きさに驚いています。
私一人でスタートしたどりぃむスイッチですが、
一緒に活動してくれた皆がスタッフに育ってくれて
今度は新しく来てくれた人を引っ張っていってくれる。
そんなモデルを描いてはいましたが、
やってみて間違いないと感じています。

私たちのどりぃむスイッチの特徴は、
経験者・当事者の方が中心となって運営しているということ。

経験者は一番寄り添える存在です。
チャットには、今は仕事についていたりしている経験者の方も
参加しておられます。
彼らが頑張っているその背中を見せてくれることで、
自然に自分も・・・という気持ちが湧いて動けるようになるようです。

私たちどりぃむスイッチの強みは
パソコンが活用できることです。
人も技術も活かせば沢山の可能性が出てきます。
既存の方法や常識にとらわれず、
新しいことをドンドンやってみる必要があります。
皆と一緒に成長中のどりぃむスイッチです。