事務職に求められるもの・・・
それは単にパソコンを使って机に座り
書類作成などの作業をするということに留まりません。

事務職の多くは雑用も沢山こなす必要があります。

自分の会社が何をして利益を得ている会社なのか?
どんな取引先があるのか?
就職先の会社の社会的立ち位置が分からなければ、
電話に出るのも一苦労です。
社内研修で必ず教えてもらうはずなので、
しっかり把握することが大切です。

◆電話応対

電話対応も事務職の重要な仕事のひとつです。
大きな会社ならコールセンターなどが一手に引き受ける場合もあるでしょうが、
それでも電話は必ず自分のいる部署にもかかってきます。

かけてきた相手はいろいろ分かっているだろうという
前提で話をいきなり進めたりするので、
最初のうちは何の話なのかさっぱりという事も・・・

遠慮しているうちに「よろしく」と電話を切られたりして
誰に何を伝えるべきなのか分からず、
茫然自失ということも起きたりします。

分からないことは分からないと言う勇気も大切です。

「失礼ですが、どちら様ですか?」

「恐れ入ります。確認させて頂きたいのですが、
 ○○について××ということでよろしいでしょうか?」

最近は録音機能を備えていたり、
着信履歴が分かったりします。
最悪聞き逃した場合は、
それらの機能を使って先輩や同僚に助けを求めましょう。

◆書類作り

書類作りは大体その会社で独自の雛形があるので、
それほど難しくは無いものです。
これが事務仕事のメインだと思っている方もいるかもしれませんが、
一から書類を作る場合は少ないので、
入力が出来てある程度の文章能力があれば大丈夫。

職業訓練所やパソコンスクールで学ぶことは
基礎として知っていて損はないのですが、
実際に使う機能は限られています。
いざ必要になった時にはネット上に情報はたくさんありますから、
調べて活用する能力があれば大丈夫です。

ワードやエクセルに長けていることよりも、
もっと役に立つのは
パソコンそのもののを上手に使えること。

事務仕事にかかる人件費は、
直接利益を増やすための費用では無いため、
出来るだけ削減したいのが経営者の本音です。

ですから効率化が何より重要なのです。

キータッチが早いことは勿論ですが、
1分を削るためショートカットを駆使したり、
ファイル整理や検索が上手だったり、
もっと言えば・・・
マクロでプログラミングが出来て
定型業務を自動化出来たりが大事なのです。


そして何より、
パソコン操作の前に手際よさや段取りの良さの方が
実は効率化に役に立ったりするのです。


◆来客応対

受け付けが専属でいる会社もありますが、
大抵の会社は事務員が来客に対応します。
会社の顔ともいうべき存在になるので、
”笑顔”や”気持ちの良い挨拶”、”丁寧な言葉づかい”
というのも重要ポイントです。


さきほど事務仕事は売り上げに直結しないと書きましたが、
電話や来客の対応が良いというのは売り上げに直結する
可能性があります。

事務職の面接に行った場合、
それを見られていると意識する必要があります。

◆コミュニケーション力

事務職というと一人で事務机で仕事をしているイメージがあるかもしれませんが、
予想以上に多くの方とかかわって仕事をしなければいけません。
社内外の方と仲良くなるのが上手だと、
仕事はスムーズに運びます。

逆にコミュニケーションをとるのが苦手な場合、
分からないことを教えてもらったり、
困ったときに助けてもらったり・・・
そういったことが出来なくて大変です。

社内外の方にいろいろ頼まれてそれを処理するのが事務職です。
それも要領よくスピーディーに。

コミュ力があれば、聞くことが出来ます。
コミュ力があれば、頼むことが出来ます。
コミュ力があれば、要領を教えてもらうことが出来ます。
コミュ力があれば、職場は居心地が良いです。

なにせ事務職の場合ほとんど事務所で過ごすのですから、
そこが居心地悪いと長時間いるだけで苦痛になります。

人に好かれるというのは、
研究職や工場内でひたすら同じ作業をする仕事のような、
本当に人とかかわる必要のない職種以外では
大切な要素になってきます。