広島で、不登校について祖母に叱責された高校2年生の男の子が
祖父母を殺害する事件がありました。

その子は、両親が離婚した後に父と暮らしていたそうです。
でも父親が再婚、高校1年生になって祖父母と暮らすようになったそうです。
そして昨年11月頃より不登校になり、不登校を叱られて祖父母を殺害。
2人とも何カ所も刺されていたそうです。

不登校の理由は話していないそうですが、
取調中に祖父母の話になると
時折涙すると新聞に書かれていました。
新聞に書かれていることしか分かりませんが、
そんな悲劇が起きる前に何とかする手はなかっただろうかと
思いを巡らさずには居られません。


先日より何度も書いていますが、
ジェネレーションギャップの大きさを
私たちはもっと知る必要がありそうです。

今までと同じ感覚で、当たり前と思って、
自分たちの感覚で子どもに対応していたら
時によりこんな悲劇が起きるのだという認識を
持たないといけないと思います。

善し悪しではなく、これは事実です。


そして特異な例かもしれませんが、
そこに潜む問題点は見逃してはならないと思います。

大切なのは追い詰めることではありません。
体罰、罵倒、世間体や価値観の押しつけ、
それらはあまり効果を発揮しなくなっています。

逆にそれが効果ある場合は、
さほど対処は難しくないとも言えます。


その子の現在の精神状況、
内面的、体力的な育ちの状態。
かかえているトラウマや家族環境。
いろいろな要素を
寄添いながら注意深く読み取り、
紐解いていく必要があります。

家族では解決が難しい問題もあります。
家族関係がこじれている場合は尚更です。
この場合、家族だから解決出来ない状態も考えられます。


心の問題はデリケートで大きいです。
私は自分が向き合い始めて痛感しています。

そしてそれを自分が分かっているつもりでいながら、
実は軽視していたとも気づきました。

すぐには現れない、
すぐには改善しない。
心は難しいですね。


でもあきらめてはいけない事も
私は教わっています。

子どもや若者には可能性があります。
これも事実です。
どんなに難しいと思える場合でも
確実に可能性はあります。
何より重要なのは方向性です。

昨日深夜、アンジェラアキの『手紙~拝啓十五の君へ~』を
突然歌いたくなりました。
歌ってみたら、自分でも驚くほど号泣してしまいました。

子どもたちの心の叫びを、
飲み込んだ言葉を、
誰が理解してあげるのでしょうか?


人を育てるのは大変なことです。
私たち大人は傲慢になっていないか、
もっと考える必要があります。

追い詰めるのでは無く、育む。
育とうとする力は、
ちゃんと一人一人弱くても強くても存在する。

それを教えてくれるのも、
子どもや若者たちです。
学びましょう、もっともっと学びを深めましょう。