私が家計を助けるために仕事を始めたとき
Kはまだ2歳になったところでした。

夫の両親と同居していたのですが、
まだ小さいKを一日預けると負担をかけるので
保育園に預けることにしました。

保育園には連絡帳がありましたが、
20代前半と思える担当の先生は毎日
”今日は給食を良く食べました。”
”今日は少し給食を残しました。”
と食事のことばかり書いていました。

保育園の他の先生方と話す機会があり、
Kの普段の様子を尋ねてみました。

「K君は皆で並ぶ時など、ピューって走って行ってしまうんですよね」
と言われ、集団行動がなかなか出来ないようでした。
それでもいつもニコニコしているKは
先生方に可愛がってもらっていたと思います。

3歳になると、お姑さんの勧めもあり
お姉ちゃんと同じ幼稚園に転入しました。
そこは少し厳しい幼稚園でした。

幼児教育にも力を入れていて、
毎朝音読や数字の読み上げなどをしていました。
参観日に見に行くと
一人だけ窓を見て口を動かしていないKがいました。

先生にも良く叱られていて、
運動会や発表会などではいつも端っこへ配置され
側へ先生がついて声を掛け続けていました。

左利きなことを指摘される先生もいました。
「今のうちに直さないと!」と私も叱られました。

左利きの弟がいた私は、
左利きを直す気にはなれなかったので
その点はスルーしましたが、
Kが鏡文字を書くのが少し気になっていました。

ただ毎日のように叱られても
Kは「幼稚園に行きたくない」とは言わず
毎日元気に通っていました。

お姑さんはKをとても可愛がっており、
やさしいKのことを「今のままで良いよ」と
いつもKの好きなお菓子やご飯をを用意して笑顔で迎えてくれました。