「だれかがふさいだ気分でいるとき、おかあさんはこう助言します ― 『世界中のあらゆる不幸のことを思い、自分がそれとは無縁でいられることに感謝なさい!』って。いっぽう、わたしはこう言います ― 『外へ出なさい。野原へ行って、自然と、日光の恵みを楽しみなさい。あなた自身のなか、神様のなかに、もう一度しあわせを見出すように努めなさい。あなたのなかと、あなたの周囲にまだ残っている、あらゆる美しいもののことを考えなさい。そうすれば幸せになれます!』」

― アンネ・フランク (深町眞理子 訳 『アンネの日記』より)