春 祇園白川にて
白川の
流れに浮かぶ
宵桜
浮世の夢と
しばし微睡む
春 醍醐寺にて
爛漫の
春に祈りの
不動堂
数珠を持つ手に
花びらの舞う
夏 路上にて
夏色の
木の葉騒ぎて
朝の窓
夏色の
木の葉騒ぎて
一陣の
風吹き抜ける
朝の窓辺に
夏色に
風が騒ぐか
朝の窓
秋 公園への路にて
.
風吹きて
木々は騒ぎて
雲流れ
季節移りて
時は巡らん
秋 夜半に鈴虫の声を聞く
鈴虫の
鳴く音か月は
十三夜
秋 水田の中を歩く
実る穂に
トンボ群れ飛び
秋の風
黄金の穂
実りて
天の雲高く
トンボ群れ飛ぶ
秋に出会いて
秋 公園にて弁当を食す
公園の
群れ来る鳩に
餌をやる
秋の日差しは
心優しく
天の雲
高く流れて
吹く風も
秋あざやかに
來たりけるなり
秋 大覚寺の観月会にて
夕暮れに
虫の声聞く
仲秋の
池の水面に
月影の浮く
月いでて
なにやら優し
秋の風
池の水面に
浮かぶ影さえ
鈴虫の
鳴くや中秋
月冴えて
池の水面に
映る船影
秋 化野に石仏を見る
あだしのに
雲空高く
阿弥陀仏
秋 コスモス畑にて
秋風に
揺れて踊るか
コスモスの
群れ咲く野辺に
空なを青く
秋 秋雨にストーブを炊く
ストーブの
炎あかあか
燃えたちて
家族の想い
温もりと知る
秋 川面に白鷺を見る
白鷺の
羽ばたいて雲
天高く
白鷺の
羽ばたき上がる
秋空に
雲は流れて
何処へ 行かむ
秋 知恩院の夜間拝観にて
月影に
浮かびしもみじ
くれないの
弥陀の本願
色もありやと
月影に
もみじ浮かびし
勢至堂
秋 公園にて訃報届く
枯れ落ちる
もみじ踏みしめ
なる音に
諸行無常を
聞けば哀しき
枯れ落ちる
散りもみじ葉を
踏みしめる
音に無常を
聞くぞ哀しき
冬 寒風すさぶ夜半に
寒々と
雲なき空に
上弦の
月もせつなき
年の瀬の夜は
明日になお
望みをかけし
年の瀬に
月寒々と
見るも悲しき
寒々と
上弦の月
空高く
烏丸
