- ダーク・ハーフ〈上〉 (文春文庫)/スティーヴン キング

- ダーク・ハーフ〈下〉 (文春文庫)/スティーヴン キング

スティーブンキング積み本消化第4弾
ダーク・ハーフ(上下巻) 文春文庫 約700ページ 評価:B
荒唐無稽な話ですが、それでも一つの物語として成立させてしまうのは流石だなと思います。
売れない文学作家が別ペンネームで書いた暴力的な小説。
それから数年後、自分本来の作品を書くべくそのペンネームを葬り去る。
それが悪夢の始まりとなる事を知るはずも無く・・・
実体を持たないペンネーム、ジョージ・スタークが肉体を伴って蘇り、次々と殺人を繰り返していきます。
実体を持たないものが殺人を行なうと聞いて、きっと荒唐無稽な話と思うでしょうが、
ダーク・ハーフに登場する人物達も同様に、主人公の語るそんなばかげた話が信じられず、
ほとんど理解者を得られないまま事態は悪化して行きます。
そりゃあ理解してもらおうというほうが無理ですよね(笑
恐ろしいまでに凶暴で、なおかつ冷静な頭も持ったスタークとどう対峙していくのか。
徐々に追い詰められていきますが、それでも心が折れない主人公には強さを感じました。
ラストの展開は超自然的で、圧巻の一言。描写が鮮明で容易にそのシーンが想像でき、それがまた不気味でした。このシーンが圧倒的過ぎて、他の部分がかすむほど強く印象に残っています。
また、ちょっと異様な表紙のイラストは最後まで読むと意味が理解できます。
物語の中で、それほど強烈ではないですが、気持ち悪い描写があったり、次々に殺人が起こるのでホラーというよりスプラッター風味が強かったので苦手な方はご注意を。
キャッスルロックの保安官、アラン・パングボーンが登場です。
僕が読んだ順は逆でしたが、こちらが初出です。
アランにとって、このダーク・ハーフでの事件がニードフル・シングスでゴーントに立ち向かうための重要な経験になったのだと思います。こういう風に、他の作品で活躍したキャラクターが登場するというのはなかなか味わえない楽しさなので、読んでいて面白いです。
映画版ダーク・ハーフ
次はアランが赴任する以前の保安官、ジョージ・バナーマンが登場するデッドゾーンを読んでみます。