今年1年を漢字で表すと... | ワーネバ エルネア王国日記帳

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 私の今年の漢字はズバリ!

「昇」

          今年はどんな1年だった?

 

28年前に広げられた人生ゲーム。


10年前から進まなくなった駒が、やっと進められた年。


子どもの頃から叶えたい夢があった。その為に大学、若しくは専門学校でも良いから進学したかった。


でも進学するには問題が山積みで、壁はあまりに高くて厚くて越えられなかった。

 

泣く泣く就活をしたけど、就活は就活でまた問題だらけで上手く行かずに。


進学先も、就職先も何も無いまま卒業した高校。



今年やっと、10年経ってやっと、専門学校に入った。


10年前に止まった駒が、やっと1つ前に進んだ。それから就活をした。

 

ずっとフリーターだった。


10年前の散々だった就活がトラウマで。フリーターで良いと思ってた。


どうせ高卒の私、正社員でもバイトでも給料は変わらないし…。


そう思ってた。

ずっと、正社員になれない自分は、社会不適合者の何よりもの証拠と思いながら生きてた。


何より、叶えたい夢に手を伸ばすことすら出来ないままで、再度就活する様な気持ちにもなれなかった。


だから専門学校に通って、気持ちが昇華されて。


もう1度、もう1度だけ、就活してみようって思えた。


私がやりたい仕事は、専門学校でも技術は学べるけど、求人の資格欄は99%「大卒・実務経験者」だから。


専門学校に入った所で、ほぼほぼ叶えられる可能性はない。


フリーランスとか、コンペ等で道をこじ開ける方法はあるけど。それで上手く行くのも一握り。


専門学校の講師がね、第一線で活躍する凄い人達で。


私が作ったポートフォリオを見て、その人達ですら「その発想に思い至らなかった」って、とても褒めて貰った事があるんだ。


その時に、夢が叶わなくても。もうこの褒め言葉だけで十分報われたって。


また1つ、心の澱が昇華された。



「未経験歓迎」の文字は、ただの閲覧数を押し上げる為のエサと言う事は承知しつつ。


それでも私は叶えたい夢の、一縷の望みに賭けて応募して。


応募した数だけ全部断ち切られて。端から分かってはいても、落胆は大きくて。


それでも、講師たちがとても褒めてくれたから。酷く悲観的になる事もなかった。


ただ、学歴が無いだけで。才能が全く無い訳じゃない。


今すぐには無理でも、いつかなら叶えられる。


ただ、今すぐに給料を上げないと、生活が厳しいと言う事で。


バイトの掛け持ち先を探し始めて、目に付いたエージェントのネット広告。


「フリーターから正社員へ」

 

高校卒業から10年経った。

やっと夢に対する気持ちに、少し整理が出来た。


けど、就活の方は落ち続けてそのまま。


社会不適合者。誰も直接は言って来ないけど。自分自身が1番強くそれを思ってる。


嫌だった。


ずっと出来損ないだった。普通になりたくて、必死に頑張って。でも私は28歳でフリーター経験しかない。


女で28はもう遅いけど。それでもまだ、ギリギリ20代。


正社員経験無しで、フリーターのまま30になってしまったら、本当に茨の道。


だから、今が最後のチャンス。


と言う事で、全然叶えたかった夢とは無関係な会社に就職した。


とても腹を括って挑んだ就活。


案ずるより産むが易しなんて言うけれど。呆気なく終わった。


一社目で内定を貰った。10年前のトラウマは一体何だったんだろう。


圧迫面接にしても、理不尽過ぎる全面否定の散々な面接ばかりだったのに。今回は全くの正反対で、これまでの人生と人格をとても肯定されて、是非ともウチに来てくれと諸手を挙げて歓迎された。


10年もののトラウマに決着をつけようと腹を括って、助走を付け過ぎて寧ろ派手に転けた様な。肩透かし…。


見えていたとても高いハードルが、実はジャンプする迄もなく、普通に跨いで越えられるような。それくらい何か、全然違った。


入社して、これまでフリーターとして自分がやって来た事が褒められて、認められて。


ずっと濁って降り積もり続けていたものが、この1年で全部綺麗に昇華して行った。


人生が上昇した年が今年じゃなければ、一体いつのことを言うんだ?と思う。


母にも絶縁宣言して、更にスッキリ晴れやか。良い年末。


心軽やかに新年を迎えられる。


何年経っても終わりの見えない生き地獄の日々を、ボロボロになっても、壊れても、誰も認めてくれなくても。ずっと頑張り続けてくれてありがとう私。よく頑張った。


28でやっと、少し幸せに手を触れられた。子どもの頃に思い描いた幸福とは、かけ離れていたけれど。

 

結局、子どもの頃に手に入れたかったものは、悉く失ってしまったけど。


私の幸せは、それではなかっただけの話だよね。


でも、信じて頑張り続けてくれたから。伸ばし続けた指先がやっと届いたんだ。