私の過去世が、

開拓前の某大国に住んでいた
インデ○アンの酋長だったと
聞いたときは驚いた。



私たちの村は、いくつかの集落に
別れていたらしい。



例えば、

狩りをするのが得意な部隊。

森に入っていく部隊。

ケモノ道に詳しい部隊。


といった感じだろうか?




まるで、世界ウル○ン滞在記に
出てくる様な、


あのような種族たちが共同で
生活していた。



土地が広大だったが、

種族同士の争いはあった。



自然を相手にしていると、

どうしても、
雨期や乾季に左右される。



当然、乾期には食べ物が
乏しくなるので、


種族同士での争いの元に
なっていたが、


過去世で、私がそこに居た時は、

そんなに、大きな争い事は
なかったと思う。




ある日の事……………




見慣れない髪型や体型、
服装の人間が

何人もやってきた。




次の記憶では、



インデ○アンの村人たちは、
高台に集められていた。



私たちの住んでいた家が、
灰になっていたのだ。



焦げ臭い。

火薬臭い。

空が、黄色っぽい。

煙が上がっている。




近くには、この現地に来た、

異国の彼らのレンガ造りの
建物があった。



彼らの住みかだと思う。




そう思った時、

………変な感情が沸いてきた。




目の前には、砲弾と銃を構えた
異国の戦闘兵が何人もいた。



気が付くと、


重そうな砲弾車を引きずった
戦闘兵たちが
こちらに向かって歩いてくる。



村のみんなを守らなければと、
構える私を、


歩いてくる戦闘兵たちが、
擦り抜けていった。




私を……擦り抜けたのだ。




その時に、メキメキと音がした。




下を見たら…………



戦闘兵が銃器を突き付けて
高台に集めた
インデ○アンたちのなきがらを



踏み潰し、



踏み潰しながら、



声を高らかに
歩いて行ったのである。



目を覆いたくなる光景だった。




私は、

『とにかく、
みんなを守らないと……』



とっさにそう思い、

兵士達を追い掛け、


拳を上げた。




しかし、拳は兵士に付くどころか

擦り抜けてしまう。



何度も何度も、
拳を振り下ろしても、

戦闘兵らを擦り抜けるだけ……。




…………途方に暮れた。




憤りを感じずにはいられなかった




私を含め、

ここに居た魂たちはみんな、
ほとんど残っていたと思う。



みんな、私と同じ気持ち
だっただろう。





それから、幾日かの
月日が流れた……………




私たちの住んでいた景色とは
変わり、


レンガ造りの家々が立ち並んだ。


以前、
私たちが生活していた場所に、

異国の人たちが、
住むようになったのだ。




ある日、異国から来たであろう
8歳くらいの少年が、

この場所に来た。


夕方頃だった。



その辺で摘んだであろう、
一輪のオレンジ色の花を
手にしていた。



少年は、微笑んでいて、
私たちの居る場所に


一輪の花を置いて行った。




その時からの記憶が私にはない。



おそらくこれがきっかけで、

私は、逝くべき世界に
行ったんだと思う。




私たちを滅ぼしたのは、

異国の人間。



私が逝くべき世界に行く
きっかけを作ってくれたのが、

異国の人間の子供。




なんて、運命なんだろう…………




きっと、今までの数々の
戦乱の歴史だって、

そうなのかもしれない。




異国の人間によって、

住んでいた場所も人も追われ、



その異国の人間の子孫から、

供養される。




リアル過ぎるから、

過去世は、知らない方が
いいのかもしれない。


とも思った。





あの時…………、


砲弾車の横側に、

白地に赤い布がはためいていた。



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私はそれが忘れられない。








ひなた