6/14(金)12:30~20:00 7時間半の手術をうけました。
約2週間前:心電図、レントゲン
4日前:通院で術前最後のMRI
2日前:再入院、手術の説明
前日:麻酔についての説明と、術前リハビリ(手術前の筋力測定など)
▲手術直前の写真。痛みは全くなく、正座も問題なく容易にできる
麻酔は全身麻酔で、腫瘍と共に筋肉を広範囲に渡って切り取るので術後の痛みを抑えるのに、硬膜外麻酔(こうまくがいますい)をしてもらいました。
硬膜外麻酔:
脊椎(背骨)の中にある脊髄のすぐ近くの硬膜外腔(こうまくがいくう)という場所に、麻酔薬をいれて手術部位の痛みを無くす、あるいは軽くする麻酔法です。手術をする所に合わせて、背中のどこから麻酔薬をいれるかを決め、カテーテルという細い管をいれます。このカテーテルから麻酔薬をいれて麻酔を行います。
カテーテルをいれる時には背中を丸めて消毒の後、背中に痛み止めの注射をするので、ほとんど痛くありません。
手術後も2~3日入れたままにしてカテーテルから麻酔薬をいれることができるので、痛みを抑えるのに大変有効です。必要がなくなれば抜きます。
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抗がん剤治療を3クール行い、腫瘍はわずかに縮小が見られたそうです。
直前の見直し(PET-PC)で、左のすねの骨(頸骨:けいこつ)に小さな病変があることがわかり、腫瘍の骨転移である可能性があったので同時に切除することになりました。悪性であるかないかは取り出して検査しないとわからないということでした。
手術の手順
①脛骨の病変を切除。切除した部分は欠損になるため、人工骨を移植。
②大腿部の腫瘍をその周りの筋肉(内側広筋、縫工筋、薄筋、半膜様筋)を含めて摘出。膝窩動静脈という重要な血管が腫瘍が接しているが、この部分は腫瘍を血管からはがすように切除し、その部分に薬品(エタノール)処理を行う。
手術時間は3時間半の予定だったのですが、脛骨の腫瘍を切除した部分が意外に大きく、急遽 人口骨の移植をやめて自分の腓骨(ひこつ:すねの後ろの細い骨)の一部を切って移植したりしたため、7時間半という大手術になりました。
懸念していた、血管も、腫瘍を残さずきれいにすべてはがした状態で残すことができました。
手術を終えて部屋に帰ってから、軽い吐き気があったので、吐き気止め(プリンペラン)を点滴でいれてもらいました。
一晩、酸素マスク、心電図、右足に空気圧迫器の装着(静脈血栓塞栓症の防止)、点滴をしたまま眠りました。翌日点滴以外ははずしてもらえました。
長時間に渡り懸命に手術をしてくれた先生やスタッフの皆さんや夜通し看病をしてくれた看護師さんたちに、感謝です。
本当にありがとうございました。助けてもらった命を、大切にします。。。
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術後1日目:
硬膜外麻酔をしているとはいえ、やはり痛みましたが、飲み薬もあったので、我慢しきれないほどではなかったです。
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2日目:
朝にはカテーテルをはずしてもらいました。
点滴と尿の管もとれ、車椅子に移れるようになりました。
ただ動く分、体液?がたくさん出たのでドレーンは4日間つけたままで、5日目に抜去しましたが、穴がふさがるまではガーゼ交換しないといけないほど、液がよく出ました。ドレーンを抜いたら水分が体内にとどまるので、左足がかなり浮腫み、膝周りが腫れるので膝が曲げれず。
硬膜外麻酔の影響なのか、右の太もも前側の1部がヒリヒリした痛みを伴い帯状にしびれている。この痛みとしびれは後々1ヶ月半くらい続きました。
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3日目:
リハビリスタート。ベッドの上で極軽く曲げたりするところから。
左足の痛みはだいぶマシ。抗がん剤3クール目が終わってから 36日目。髪の毛が生えてきました。2mmくらいの長さに成長。
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4~9日目:
夕刻になると体温が上がってだんだん痛みが増してくる。左足はパンパンに浮腫んだまま。浮腫みもあるが、まだ足が腫れている状態です。
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12日目(7/26):
抜糸。はさみで糸をぷちぷち切って、ピンセットで1本ずつ抜いてもらいました。リハビリなどで膝を曲げるのに痛みを伴うのでこの日から神経系の痛みに効くリリカカプセル75mgと筋肉系の痛みに効くトラマールカプセル25mgを服用。
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17日目(7/1):
膝周りのむくみがあまりにひどいので注射で水を抜いてもらいました。初めての体験!ものすごく太い針を患部に45°くらいの角度で先生に構えられた時は思わずストップをかけてしまいましたが、痛みを感じることもなく、注射器3本分水が抜けました。150ccくらいかな?膝周りがすっきり!太もももありえないくらい細くなりました。リハビリでもだいぶ楽に膝が動かせるようになりました。でも動かしすぎるとまた浮腫むので注意。熱をもつのでリハビリ後はアイシング。
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18~22日目(7/2~7/6):
抗がん剤4クール目。これが終われば残すところあと1クールと思いつつ、正直この4クール目が一番精神的に追い詰められました。点滴をしながら車椅子でトイレに何回も行かないといけない上になんと生理がバッティング(ちゃんときてるだけありがたいんですが。。。)
前回の投薬から丸々1ヶ月間が空いていたので心配していましたが、副作用はそれほどひどくなく、朝の投薬前の時間には毎日リハビリにも通うことができました。術後21日目で膝は120°曲げれました。
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▲6/16 術後2日目。血栓を防ぐため、弾性包帯でぐるぐる巻き。
▲6/19 術後5日目。ガーゼ交換。今からドレーンを抜くところです。抜去時は痛くはなかったけれど、気持ち悪い感じ。抜いた後、液が出てきました。
▲骨転移があった部分。術後5日目。足は全体的に腫れてむくんでます。しびれて感覚は麻痺している。
▲6月21日。術後1週間。ドレーンを抜いた部分はまだ穴が開いたまま。液はまだ出るのでガーゼをあてて応対。
▲6月21日。術後1週間。腓骨(ひこつ)を取るのに開いた部分。腫瘍を取った部分の方が痛いので、こっちの痛みはほとんど気にならない。
▲6月21日。術後1週間。最初のガーゼ交換の際に皮膚がくっついてはがれてしまった部分にはアズノール軟膏をぬってガーゼをあてています。
▲6月21日。術後1週間。ガーゼからバンソコのような簡単なものになりました。ごわごわ感がなくなってだいぶスッキリ。足は異様に腫れてます。弾性包帯を常に巻いて血栓防止とむくみを軽減。
▲6月27日。術後13日目。抜糸は大体2週間後というのが整形のセオリーみたいなんですが、できるだけ早く抜糸をした方が、傷がきれいに治るということで、12日目に抜糸をしました。写真は翌日、皮膚をよせてテープを貼ったところです。こうすることで、皮膚が引っ張られるのを軽減するので、傷が盛り上がらずに、きれいに治るそうです。大体3ヶ月くらい続けるらしく、毎日シャワーの後に自分で貼り替えています。3ヵ所やるのは結構大変。
抜糸(術後12日目)の、翌日からシャワー解禁!!
それまでは1日置きに体拭き。それでも精神的にすごくリフレッシュできていました。
塗った部分を触ってみると、固いです。数えてみたら26針ありました。うーん、すごい傷・・・。
▲6月29日。術後15日目。皮膚がめくれてた部分は、ガーゼをあてずに乾かしていたらカサブタができてくれました。
術前、慣れなかった車椅子の操縦も、必要にせまられたらなんなく乗りこなせるようになりました。右足が左足の分をがんばってフォローしてくれています。
何をするにも右足一本。トイレにいくのも、車椅子をこぐのも、平行棒で歩くのも、ほんまによう頑張ってくれてます。
ありがとう、右足。。。
精神的な部分を支えてくれている友達や家族、たくさんの人たちに、ありがとう。。。